【健康食品のOEM】季節性を狙った商品開発とは ― 体脂肪編
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- 2021.02.09
日本には特有の四季に沿った「旬」の考え方があります。夏にうなぎ、冬にぶりなど旬の食材を味わうことは、日本の魅力を体感することでもあります。美容や健康の悩みも季節によって左右され、それに合わせた商品開発も一般的になりつつあります。
今回は、注目度の高いダイエットに関する体脂肪訴求商品開発のヒントとして、「体脂肪の季節性」についてみていきましょう。
消費者がダイエットしたくなる季節「夏」
ダイエットしたい季節はやっぱり夏。ある調査結果では、7~8月までに痩せたいと考える人が75%と、ほかの季節(5~6月:12%、9~10月:8%)と比べ圧倒的でした。薄着になり、肌の露出が高くなる季節であることも関係していると思います。
ダイエットのために行う手段としては、食事制限が一般的ですが、過度な食事制限を行うと今度はリバウンドを起こしやすくなるので、栄養バランスに配慮した商品が求められます。最近では、食べる順番を気にした「ベジファースト」も有名になってきており、無理をしない程度の食事制限が推奨されます。
ダイエットの効果が出やすい季節は夏or冬?
それでは、ダイエットしやすい季節は、夏と冬のどちらでしょう?
ポイントとなるのが、基礎代謝の考え方です。人間は食事から摂ったエネルギー源を使って生きています。運動するとき、仕事するとき、遊ぶとき、寝るとき―いつでも身体はエネルギーを使っていますが、その中で「ただ生きているだけで使うエネルギーはどのくらい?」という疑問に答えるために生まれたのが、「基礎代謝」という概念です。
「代謝」とは、人間の身体における「エネルギーの出入り」を指します。それに「基礎」という言葉が付くと、「必要最小限のエネルギーの出入り」という意味になり、生きているだけで使うエネルギーを示す用語になります。実際に基礎代謝を測るときには12時間以上にわたって絶食し、ストレスのない快適な室温で、安静に横になって覚醒している状態で行います。
このことから「基礎代謝が高ければダイエットしやすい」ということがわかりました。
それでは、夏と冬ではダイエットしやすい(=基礎代謝が高い)のはどちらでしょうか?
答えは「冬」。
人間は体温を一定に保たないと生きていけません。周囲の気温が低いほど、体内でエネルギーを燃やして熱を作り出さないといけないので、より燃料が必要です。だから夏に比べて冬の方が「生きていくだけで必要なエネルギー=基礎代謝」が高くなるのです。
しかし、現代では基礎代謝の季節差がなくなってきている、とも言われています*1。
その理由としては、
・空調や住宅の気密性が上がり、人が感じる気温差が小さくなってきていること
・1年中同じ食材を得ることができるために栄養摂取量の季節差がないこと
・日常の運動量は夏よりも冬が低いこと
などが挙げられます。
冬は基礎代謝が高くなりやすい季節ではありますが、寒いからといって家に閉じこもって、運動もせずにいてはダメだということですね。四季の移り変わりを肌で感じられる生活をすることが大切です。
*1 前田享史ほか. 基礎代謝量の季節変動消失に影響を及ぼす要因について. 第33回人間―生活環境系シンポジウム報告集 2009; 33: 19-22
夏or冬―食事量が増えるのは?
では、食事量が増えるのは夏と冬どちらでしょう?
これは調査結果によって意見がわかれるところですが、一般的には「秋から冬にかけて食事の量が増える」と考えられていますよね。ある報告では、食事量は夏よりも若干、冬の方が多いようですが、そもそも肥満になりやすい人は食欲のリズムが不良で、季節性がなくなっているとする報告もあります*2。
このことからも、食事量の季節性は一概には言えないようです。
*2 齋藤 望、前田 朝美. 食欲の日内リズムの違いによる食品摂取の季節的変動. 東北女子大学・東北女子短期大学 紀要 2011; 50: 56-60
まとめ
今回は体脂肪に関する季節性をまとめてみました。季節を絡めて、体脂肪を減らすメカニズムに着目した商品開発をするのも面白いかもしれません。体脂肪を減らすメカニズムに着目した記事もありますので、参考にしてください。
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