健康食品の商品企画・分析に役立つ!公的調査データ・ツール6選
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- 2020.11.30

健康食品の商品企画にはさまざまな情報が必要ですが、その際に有効な調査データやツールを6つに厳選してご紹介します。二次情報として活用することになるため、公的機関による発表を条件に選定しております。
- 目次
- 1.健康食品の商品企画で重要な「情報収集」について
- 1-1.健康食品の商品企画の流れ
- 1-2.情報収集は「二次情報」の有効活用がカギ
- 2.健康食品の商品企画に役立つ調査データ
- 3.健康食品の商品企画に役立つツール
- 4.まとめ
健康食品の商品企画で重要な「情報収集」について
健康食品の商品企画時にはいくつかの重要なポイントがありますが、「情報取集」は特に重要な点の一つになります。商品企画の流れの中で、どのような位置づけになるのでしょうか。そして、情報収集のポイントはなんでしょうか。これらを押さえて解説します。
健康食品の商品企画の流れ
健康食品の商品企画と一言でいっても、大まかに以下のような流れで進むことになります。
- 情報収集
- データ分析
- 商品コンセプト・ターゲット層企画
- 商品の詳細策定
- (・OEM・ODM先の検討、選定)
商品を企画するためには、まずは情報収集から始めます。どんな商品を製造するかを検討するために、市場トレンドや消費者のニーズ、栄養・成分情報、関連法規などの必要な情報を収集し、それらの情報をもとに分析や仮説を立て、商品コンセプトやターゲット層などを企画していきます。
商品コンセプトには、成分・差別化要素・味・形状・容器・デザインなど、決めるべきことが多岐にわたります。健康食品として口にするものというだけに関連法規や規制も存在します。いずれも最初は大まかなアイデアという形ですが、「情報収集・分析をして仮説を立てる」という作業を繰り返し行うことで、より具体化することでしょう。
OEM(ODM)メーカーに依頼する場合は、商品イメージが固まってきたら、早い段階で声をかけ、相談することがおすすめです。オリジナリティを演出するための大切な要素である成分や市場へのアピール方法に関するよりよいアドバイスが得られます。
情報収集は「二次情報」の有効活用がカギ
情報収集をするにあたって、情報源は「一次情報」と「二次情報」に大別することができます。
●「一次情報」:自ら収集した情報。自社調査や調査会社に依頼するなどして、自らの目的に沿って収集したデータです。
●「二次情報」:誰かが集めた情報。公開され、誰でも入手可能なケースも多く、代表的なデータとしては公的機関が発表している統計情報などがあります。
一次情報は、第三者の介入がないため、信頼度が高く、差別化という観点でも優れています。一方で、独自調査には時間と費用がかかるため、商品企画における情報収集のすべてを一次情報でまかなうことはあまり現実的ではありません。
二次情報は、時間や費用をかけずに多くの情報を収集できるという点で優れており、この二次情報をうまく活用することが、商品企画のカギになります。ただし、二次情報は「情報の鮮度が低い」「情報提供元の信ぴょう性がマチマチ」「そのままでは目的に即さない可能性がある」といったケースもあるため、目的や利用シーンに合わせて、注意しながら情報を活用しましょう。
健康食品の商品企画に役立つ調査データ
健康食品の商品企画に役立つ調査データからご紹介します。いずれも公的機関から公表されている日本人の統計情報で、「二次情報」の調査データです。
①『国民健康・栄養調査』情報源:厚生労働省)
日本人の栄養の摂取状況、肥満の状況、野菜の摂取量等が集約されている情報です。
肥満者の割合、糖尿病予備軍の年齢別の割合、1日の野菜の不足量などが確認でき、商品企画設計に活用できます。
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000688863.pdf
②日本人の食事摂取基準(情報源:厚生労働省)
年齢別のビタミンやミネラルの必要量や推奨量が記載されており、①との組み合わせで、不足量が分かり、ターゲットを見据えた栄養の配合を設計できます。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08517.html
③国民生活基礎調査の概況(情報源:厚生労働省)
サプリメントの摂取状況や、65歳以上や児童がいる世帯数・割合等が記載されており、狙うべきターゲットを確認できます。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa19/index.html
以上が『二次情報』の調査データです。次に、「健康食品」の商品企画に役立つツール類です。
健康食品の商品企画に役立つツール
次に、「健康食品」の商品企画に役立つツール類をご紹介します。フリーワード検索などで商品企画に有効な情報を調査することができます。こちらも二次情報になるため、活用する際は注意しましょう。
④栄養成分表示ハンドブック(情報源:東京都福祉保健局健康安全部食品監視課)
食品のパッケージ表示が、分かりやすく記載されています。
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/shokuhin/jourei/2020/files/1shingikai/sankou3.pdf
⑤「健康食品」の安全性・有効性情報(情報源:国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所)
健康食品の素材・成分の有効性が記載されており、素材・成分の配合量検討に役立ちます。
https://hfnet.nibiohn.go.jp/
⑥食品成分データベース(情報源:文部科学省)
食材の栄養素が掲載されています。設計した健康食品に含まれる栄養素が、野菜や果物
何個分であるか等の換算の情報源として役立ちます。
https://fooddb.mext.go.jp/
まとめ
いかがでしょうか。健康食品の商品企画時に重要なポイントである情報収集で役立つ調査データ・ツールをご紹介しました。いずれも国、ないし公的な機関が公開する情報・ツールですので、情報の信頼性は高いといえます。
これ以外にも、健康食品の商品開発に役立つ二次情報はいくつも存在しますので、目的に応じてうまく活用しましょう。その際は、第三者の解釈が加わる、誤情報になっている、といった二次情報の特徴に注意しながら、商品企画に役立てましょう。

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