血糖値の仕組み・血糖値を改善する成分
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- 2021.04.19
健康診断の項目で「血糖値」が気になる方は多いと思います。血糖値を適正値に調整できなくなると糖尿病や動脈硬化など病気の発症につながります。血糖値を改善するために、まずは血糖値の仕組みを理解することが重要になります。
今回はそもそも血糖値とは何かから、高くなる、低くなる仕組みと、血糖値改善が期待される成分についてご紹介します。
- 目次
- 1.血糖値は低い方が良い?高い方が良い?
- 2.空腹時に血糖値が変動する仕組み
- 3.食後に血糖値が変動する仕組み
- 4.血糖値の改善が期待される成分
- 4-1.「空腹時血糖値」の改善に有効な成分
- 4-2.「食後血糖値」の改善に有効な成分
- 5.まとめ
血糖値は低い方が良い?高い方が良い?
私達は食事からエネルギーを得て、活動しています。人がエネルギーとして使える栄養素は「炭水化物(糖質)」「たんぱく質」「脂質」の3種類です。中でもすぐにエネルギーに変えられるのが、糖質から得られる「ブドウ糖」です。
ブドウ糖は脳の唯一のエネルギーであり、筋肉の栄養でもあることから、私達が生きる上で欠かせない存在。「血糖値」とは、血液内のブドウ糖の濃度を示す値です。
血糖値(血液内のブドウ糖の濃度)が低いと自律神経や中枢神経 に影響を及ぼします。逆に、血糖値が高い状態が続くと、体に負担がかかることが知られています。
そのため、血糖値は低すぎず、高すぎない状態を保つことが最も好ましいです。
血糖値は運動や食事などにより大きく変動します。ここでは血糖値が高い状態に注目して、食事の有無に分けて、「空腹時の血糖値」と「食後の血糖値」についてみていきましょう。
空腹時に血糖値が変動する仕組み
血糖値は食事により大きく変動しますが、何も食べていないときでも血糖値が高い場合があります。
原因としては、血糖値を下げるホルモン「インスリン」の働きが関係しています。
インスリンは、細胞へ血液内のブドウ糖の取り込みを促進し、エネルギー源として利用させ、余ったブドウ糖のグリコーゲンや中性脂肪への変換を促進することで血糖値を下げる働きがあります。
血糖値を上げるホルモンはグルカゴンをはじめ数種類ありますが、血糖値を下げるホルモンはインスリンのみとされます。体内でインスリンが効かなくなる、分泌量が少なくなると、空腹時であっても血糖値が下がりにくくなります。
高血糖状態が続くと血液内の糖が体内のたんぱく質と反応し、複数の反応を経て血管壁を傷つけると言われています。そのため空腹時の血糖値は、動脈硬化に繋がるリスクが高い「メタボリックシンドローム」の診断基準の1つとなっています。
「空腹時血糖値」が高い方は、注意が必要です。
食後に血糖値が変動する仕組み
食事に含まれる糖質は、唾液に含まれるアミラーゼや小腸に存在するグルコシダーゼなどにより分解され、体内に吸収されます。その結果、食後に上昇した血糖値はインスリンの働きで徐々にエネルギー源となったり、貯蓄できる形に変換されたりして、数時間かけて食事前の血糖値まで戻っていきます。
食後の血糖値が高い状態が続くと、空腹時血糖と同じく、動脈硬化のリスクが高まることが知られています。さらには空腹時の血糖値が高いことよりも、食後の血糖値が高い方が疾病のリスクが高まるとも報告されています。
そのため、空腹時の血糖値が高くなくても、「食後血糖値」が急上昇する傾向にある方も、注意が必要です。
血糖値の改善が期待される成分
ここまで血糖値はなぜ高くなるのか、そして高くなるとどのようなリスクがあるのかを見てきました。ここからは、血糖値を改善する成分について解説します。
血糖値は、 食事の糖質量を減らす、運動などの生活習慣を見直すことで、上昇を抑えることができます。加えて、血糖値の改善が期待される成分を上手く活用することも有効な手段の1つです。
それでは、血糖値の改善が期待される成分にはどのようなものがあるのでしょうか。成分の一例を、効果を及ぼす仕組みとともにご紹介します。
「空腹時血糖値」の改善に有効な成分
5-アミノレブリン酸リン酸塩、L-アルギニン、ナリンジン
これらはエネルギー産生を活性化し体内の糖質の活用を促す、またはインスリンの働きを改善して血糖の細胞内への取り込みを高めて血糖値を下げる効果が確認されています。
「食後血糖値」の改善に有効な成分
α‐シクロデキストリン、アルギン酸Ca、イソマルトデキストリン、イヌリン、グアーガム分解物、コーヒー由来クロロゲン酸類、サイリウム種皮由来の食物繊維、サラシア由来サラシノール、サラシア由来ネオコタラノール、ターミナリアベリリカ由来没食子酸、トレハロース、バナバ葉由来コロソリン酸、パラチノース、ボタンボウフウ由来クロロゲン酸、ポリデキストロース、ルテオリン、大麦由来β-グルカン、希少糖、桑の葉由来イミノシュガー、桑由来モラノリン、小麦アルブミン、難消化性デキストリン
これらは、糖質の分解酵素(アミラーゼやグルコシダーゼなど)や消化管でのブドウ糖吸収を阻害し、食事に含まれる糖の体内への吸収を穏やかにする。またはエネルギー産生を活性化し体内の糖質の活用を促す、インスリンの働きを改善するなどして血糖の細胞内への取り込みを高める結果、食後血糖値の上昇を抑える働きが確認されています。
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まとめ
いかがでしょうか。「空腹時血糖値」は健康診断でも用いられ、比較的親しみがあると思います。一方、「食後血糖値」はなかなか測る機会がないと思いますが、高い状態が続くと健康に大きな影響を及ぼすため、注意が必要です。
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