黒しょうがとは?エネルギー消費量を高める黒のパワー ~ 健康食品・サプリOEM商品開発のヒント

  • 2023.01.10
黒しょうが とは

皆さんはいま、ダイエット効果や冷え軽減効果が話題の「黒しょうが」(ブラックジンジャーとも呼ばれます)をご存知ですか?

そこで今回は、「黒しょうが」とは何か?普通の生姜と黒しょうがの違い、そして冷えの軽減につながる「エネルギー消費量を高める作用」と、そのメカニズムを解説します。

目次
1.黒しょうがとは?普通の生姜と何が違う?
2.黒しょうがエキス末の効果~エネルギー消費量の増加
3.エネルギー消費量とは?
4.黒しょうがのエネルギー消費量を高めるメカニズム
5.エネルギー消費促進サプリメントの現状
6.まとめ

黒しょうがとは?普通の生姜と何が違う?

黒しょうがとは?普通の生姜と何が違う?

まずは、黒しょうがと普通の生姜の違いからご説明します。

普通の生姜は「ショウガ科ショウガ属」。黒しょうがは、「ショウガ科バンウコン属」の植物です。
そして、黒しょうがの有効成分「ポリメトキシフラボノイド(ポリメトキシフラボン)」は、一般的な生姜には含まれていません。

外見は生姜に似ていますが、黒しょうがの断面はその名の通り、黒みがかった紫色をしています。

黒しょうがは、タイ・ラオスの山間部に自生しています。タイでは「クラチャイダム(クラチャイ=生姜、ダム=黒)」と呼ばれ、古くから滋養強壮や精力増強、疲労回復、膝や腰の関節痛などに効果があるとされる、伝統的に用いられているハーブのひとつです。

これらの効果から、タイ政府厚生省(Ministry of public health)より、健康を促進する効果が期待される素材であるプロダクトチャンピオンの一つに選定されています。

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黒しょうがエキス末の効果~エネルギー消費量の増加

黒しょうがについてはさまざまな研究が行われており、中高年の歩行能力を維持する機能や内臓脂肪、皮下脂肪などを減らす機能など多岐に渡る機能性が報告されています。

東洋新薬の研究では、健常成人男性を対象として黒しょうがのエキス末を含む食品摂取後のエネルギー消費量を測定した結果、黒しょうが が含まれない食品を摂取した被験者と比較して、エネルギー消費量の増加が確認されました。

出典:Kaempferia parviflora extract increases whole body energy expenditure in humans: roles of brown adiposetissue (Journal of Nutritional Science and Vitaminology, 61,79-83, 2015.)

また、健常成人男女を対象として、黒しょうがのエキス末を含む食品を4週間摂取させた結果、黒しょうが が含まれない食品を摂取した被験者と比較して、疲労感や顔の血色感、QOL(日常生活に対する身体的負担感、人付き合い)の改善が認められました。

出典:黒ショウガ抽出物含有食品が QOL に及ぼす影響—プラセボ対照ランダム化二重盲検並行群間比較試験—(薬理と治療 vol.49 no.12,2127-33,2021)

エネルギー消費量とは?

エネルギー消費量とは、呼吸や血液循環、体温維持、食べ物の消化、運動など、生きるうえで身体機能を維持するために必要なエネルギー量を指します。

このエネルギー消費量は、大きく基礎代謝、食事誘発性熱産生、身体活動量の3つで構成されています(図1)。

図1

エネルギー消費量の約60%を占める基礎代謝は、性別を問わず、10代をピークに加齢とともに低下すると言われています(図2)。

そのため、若いうちから維持することが大切。また、エネルギー消費量の低下は、熱産生の低下と密接に関連しており、熱産生が低下すると、体温低下による冷えや疲労感など、さまざまな体の不調を引き起こします。

出典:「日本人の食事摂取基準(2020年版)」より作成
図2

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黒しょうがのエネルギー消費量を高めるメカニズム

エネルギー消費(熱産生)には、褐色脂肪が重要であるとされています。

人間の体内には、白色脂肪と褐色脂肪の2種類があり、それぞれ異なった働きをしています。

<白色脂肪>

  • 皮下や内臓周囲などに存在し、特に肥満時には過剰蓄積されます。
  • 脂肪分を貯蔵し、エネルギーを蓄える働きを有します。


<褐色脂肪>

  • 肩甲骨周囲に存在し、糖質や脂質を取り込んで熱を作り出す働きがあります。
  • 褐色脂肪に寒冷刺激などの生理的刺激が加わることにより、褐色脂肪に密に分布する交感神経が活性化。エネルギー消費および熱産生が行われます。

この褐色脂肪は、基礎代謝と同様に、加齢とともに減少していくことが分かっています。

黒しょうがの特徴成分であるポリメトキシフラボンには、褐色脂肪を活性化させることが明らかになっており1)、これらの作用を介してエネルギー消費量の向上、更には冷えや疲労感の改善作用を示すと考えられます。

図3

エネルギー消費促進サプリメントの現状

ダイエットサプリのトレンドは、時代と共に変化し続けています。その変遷は、エネルギー消費を促進するタイプから、コロナ禍での在宅ワークによる運動不足を補う新たな形へとシフトしています。

かつて、ダイエットサプリの主流はエネルギー消費を高めるものでした。運動と組み合わせることで、効率的な脂肪燃焼を促し、ダイエットをサポート。しかし、近年のライフスタイルの変化と共に、そのトレンドも変わりつつあります。 コロナ禍での在宅ワークの増加に伴い、運動機会が減少。それに伴い、エネルギー消費を促すだけでなく、食欲を抑える、脂肪の吸収を阻害するなど、多角的なアプローチをするダイエットサプリが求められるようになりました。

特に、コロナ禍でのストレスや不規則な生活リズムによる食欲増進に対応するため、食欲を抑える成分が含まれたダイエットサプリが人気を博しています。また、運動不足を補うための筋肉増強や基礎代謝アップをサポートするサプリも注目を集めています。

ダイエットサプリのトレンドは、私たちのライフスタイルや社会状況を反映し、変化し続けています。時代の背景を考慮した上で、エネルギー消費を促すサプリや、食欲抑制や脂肪吸収阻害、筋肉増強をサポートするサプリなど、自社に合ったサプリメント開発をご検討することをおすすめします。

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まとめ

いかがでしょうか。今回は、さまざまな機能性を持つ黒しょうが(ブラックジンジャー)の基礎知識と、エネルギー消費量増加機能および、その作用メカニズムについて解説しました。

この記事が、少しでも貴社の商品開発にお役立ちできれば幸いです。

東洋新薬は、健康食品・サプリメントのOEM/ODM開発において、豊富な実績を誇ります。ぜひお気軽にお声がけください。

関連情報:サプリメント・健康食品OEM完全ガイド~最新トレンドからオススメの原料まで一挙ご紹介
関連情報:「ステイホーム」が変えたトレンド。~ニューノーマル時代の健康食品開発・OEMのヒントを探る~

1) 5,7,3′,4′—tetramethoxyflavone, a component of Kaempferia parviflora, facilitates sympathetic nerve innervating brown adipose tissue (薬理と治療 vol.49 no.10, 1627-37 2021 )

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※1:日本製薬団体連合会ホームページ、医薬品等承認情報に基づき集計。調査期間:2016年1月1日~12月31日(当社調べ)
※2:消費者庁2023年1月20日発表情報より作成【許可取得実績数300件】
※3:消費者庁公開情報の製造受託を主たる業務とする企業の届出情報を基に、届出件数、独自エビデンス数を抽出・集計。(2022年8月31日時点、自社調べ)

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