初心者必見!健康食品・サプリOEM商品開発の基礎知識を徹底解説

  • 2024.01.24
健康食品 oem

健康食品・サプリを開発するなら、OEMがオススメ!なぜなら、開発コストが抑えられる上に、難しい法律や制度に関する知識がなくてもアドバイスを受けながら開発できるからです。

そこで今回は、初めてOEMで健康食品・サプリの商品を開発する方向けに、OEMを活用するメリットや費用相場、注意点を分かりやすく、解説します。すでに商品開発に携わっている方も、改めて参考にしてください。

目次
1.そもそも「健康食品」とは?
1-1.いわゆる「健康食品」とは
1-2.その他のいわゆる「健康食品」とは
1-3.機能性表示食品とは
1-4.栄養機能食品とは
1-5.特定保健用食品(トクホ)とは
2.OEMで健康食品を開発する3つのメリット
2-1.メリット①:開発・製造コストが抑えられる
2-2.メリット②:企画・販売に集中できる
2-3.メリット③:法律や制度に関する知識がなくても開発できる
3.OEMで健康食品を開発する際の費用相場と内訳
3-1.開発代
3-2.バルク代
3-3.包装資材・パッケージ代
3-4.梱包代や配送代
4.知らないと損をする?~OEMで健康食品を開発する際の4つの注意点
4-1.注意点① 原料やロット数でコストは変わる
4-2.注意点② 「大手OEM会社なら安心」という考えは危険
4-3.注意点③ 原料の調達ルートがないこともある
4-4.注意点④ 製造工場がISO/GMP/FSSCなどの認証を取得しているか?
5.まとめ:健康食品を開発するならOEMのメリットは大きい

そもそも「健康食品」とは?

詳しいことはOEMにお任せ・・・とはいっても、商品開発する上で、まずは健康食品とは何なのか、概要を理解しておきましょう。

健康食品は、種類によって扱える成分や表示できる内容が違います。自社が開発したい健康食品はどの種類にあたるのか、ざっくりと理解しておきましょう。

出典:厚生労働省/いわゆる「健康食品」のホームページ
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/hokenkinou/index.html

以下に種類ごとに、簡潔にその特長をまとめます。

いわゆる「健康食品」とは

実は、「健康食品」という法律上の定義はありません。「いわゆる健康食品」とは、医薬品以外で経口的に摂取される、健康の維持・増進に特別に役立つことをうたって販売されたり、そのような効果を期待して摂られたりしている食品全般を指す言葉です。

そのうち、国の制度としては、国が定めた安全性や有効性に関する基準等を満たした「保健機能食品制度」があります。

その他のいわゆる「健康食品」とは

その他のいわゆる「健康食品」とは、健康の補助を目的とした食品のことです。

  • 機能性の表示ができない一方、特別な許可や認証が必要ないため、開発・製造のハードルが低いことが特長。スピード感を持って商品開発したい場合に、オススメです。
  • ちなみに「健康食品」同様、「サプリメント」も、実は行政的な定義はありません。サプリメントとは、「特定成分が濃縮された錠剤やカプセル形態の製品」がそれにあたる、とざっくり定義されています。

> 参考:厚生労働省/健康食品やサプリメントの名称について

機能性表示食品とは

機能性表示食品とは、その名の通り「機能性を表示(訴求)できる食品」のことです。

  • 表示の条件として、「消費者の科学的根拠に基づいて消費者の安全が確保されており、適正な表示により、消費者に正しい情報提供ができること」が条件とされています。具体的な健康増進の機能が伝えられるため、消費者から信頼してもらえることが特長です。
  • しかしその一方で、販売者は消費者庁に対して安全性・機能性に関する届出を行わなければいけません。
  • ただし、後述の「特定保健用食品」とは異なり、消費者庁の個別の許可を得たわけではなく、あくまでも「科学的根拠に基づいた機能性が、“事業者の責任において”表示される」ということに、注意しましょう。

> 参考:消費者庁/「機能性表示食品」って何?

栄養機能食品とは

栄養機能食品とは、1日に必要な栄養成分(ビタミン、ミネラルなど)の不足分を補給・補完するために活用する食品のことです。

  • すでに科学的根拠が証明された栄養成分の含有量が一定の範囲内であれば、消費者庁への届出は必要ありません。
  • ただし「日本人の食事摂取基準」に基づいた一日の摂取目安量や注意喚起表示などの表示義務があるので、注意しましょう。
  • 対象は、「容器包装された一般用加工食品及び一般用生鮮食品」です。

> 参考:消費者庁/栄養機能食品について

特定保健用食品(トクホ)とは

特定保健用食品(トクホ)とは、「健康の維持増進に貢献する科学的根拠に基づき、立証されている食品」のことです。

  • 「食生活において特定の保健の目的で摂取する者に対し、その摂取により当該特定の保健の目的が期待できる旨の表示を行うもの」と定義されています。
  • 特定保健用食品として食品を販売するには、その表示について、消費者庁長官の許可を受けなければなりません。(健康増進法第43条第1項)。
  • 表示の許可に当たっては、食品ごとに食品の有効性や安全性について、国の審査を受ける必要があります。
  • 健康に対する機能(保健用途)については、消費者庁の許可する範囲内で表示可能です。たとえば、「お腹の調子を整える食品」「血中中性脂肪が気になる方の食品」などの表記ができるため、消費者が具体的なイメージを持って商品を購入できるという特長があります。


> 参考:消費者庁/特定保健用食品について

OEMで健康食品を開発する3つのメリット

健康食品の概要が理解できたところで、ここからは健康食品・サプリの商品開発でOEMを活用するメリットについて、解説します。

そのメリットは大きく、以下の3点あります。

メリット① 開発・製造コストが抑えられる
メリット② 企画・販売に集中できる
メリット③ 法律や制度に関する知識がなくても開発できる

以下、ポイントごとに解説します。

メリット①:開発・製造コストが抑えられる

OEMを活用することで、健康食品を自社開発するよりも、大幅にコストが抑えられます。

  • 開発に関しては、自社に専門的な知識を持つ人材を大量に雇用する必要がなく、OEM会社のノウハウを利用することができます。
  • 製造に関しては、原料の調達から製造機器や生産ラインなどへの初期/ランニングの投資が必要なく、必要に応じてOEMの製造ラインが活用できます。
  • さらに、大量の在庫を抱える必要がなく、必要に応じて必要な分だけ、追加発注が可能。倉庫代や輸送代に関する初期投資も必要ありません。

ただし、これらはいずれもOEM会社との契約によってかかるコストが変動しますので、見積をとって予算を検討しましょう。

メリット②:企画・販売に集中できる

OEMを活用することで、自社は企画やマーケティング、販売活動に集中することができます。

  • 製品の製造についてはOEM会社に任せることができ、企画やマーケティング、販売活動に専念できます。
  • 社内リソースを企画・マーケティングや販売活動に集中できることで、商品の付加価値を高められ、高利益な事業推進が実現しやすくなります。

メリット③:法律や制度に関する知識がなくても開発できる

OEMを活用することで、健康食品を開発するために必要な法律や制度に関するアドバイスが受けられます。

  • 健康食品を開発・製造するために遵守すべき法律や制度への遵守が保てます。
  • 各種の申請や検査についてもOEM会社のノウハウが活用できることで、開発がスムーズに進みます。

> 参考:健康食品の商品開発に関連する法規

OEMで健康食品を開発する際の費用相場と内訳

OEMで健康食品を開発するには、正しい予算感の把握が必要です。事前に適切な費用相場を知っておくことで、適正な費用での商品開発が実現します。

健康食品の開発費は、主に以下の4つの項目があります。

・開発代
・バルク代
・包装資材・パッケージ代
・梱包・配送代

以下、項目ごとに解説します。

開発代

開発代とは、本製造が始まるまでの工程で発生する費用です。その定義はOEM会社によって異なる場合がありますので、注意しましょう。

一般的には、以下の項目が含まれます。

・ヒアリング
・サンプル製作
・パッケージデザインの考案

  • ヒアリングでは、開発予定の健康食品のイメージやターゲット、製造に関する要望などをすり合わせます。
  • サンプル製作は無料のケースが多いですが、「数量が多い」「原価の高い成分が含まれる」など、場合によっては有料になることがあります。
  • パッケージデザイン費は求めるクオリティや特殊性によって5万円~数十万円と費用に幅があるため、ヒアリング時に見積をとり、確認しておきましょう。(OEM会社によっては、デザイン費は包装資材・パッケージ代に含まれることがあります)

バルク代

バルクとは、健康食品の「中身」のことを指す言葉です。
その内訳は、以下の通りです。

・原料の原価
・製造・加工費
・品質管理検査費など

  • 原料や加工が特殊になれば、当然コストは高くなります。
  • バルク代を抑えたい場合は、OEM会社保有の既存処方をベースに開発するのがオススメです。

包装資材・パッケージ代

バルクを詰める包装資材や化粧箱などの材料費と、梱包作業費です。

  • 瓶や缶、粉末ならパウチ袋など、さまざまな仕様があります。健康食品はその特性上、見た目や使い勝手だけでなく、一定期間にわたって品質を維持できるものである必要があります。
  • 包装資材は材質や形状により、金額に大きな幅があります。パウチ袋なら「数十円〜」、瓶や缶などでは「100〜500円」となることもあり、販売価格との兼ね合いも考えておく必要があります。
  • オーダーメードは見映えがする一方、非常に高価で最低ロットや工期などの縛りもあるため、調達しやすい汎用品の方が安全です。

梱包代や配送代

商品を発送する際の、梱包部材費および人件費、配送にかかるコストです。たとえば通販商品で消費者に個別配送する場合などは、事前に考慮しておかないと思わぬ経費出費がかさみ、予算オーバーになるため注意が必要です。

  • 具体的な金額は依頼する会社や商品サイズ、重量などによって異なりますが、包装資材に加えて人件費もかかるため、@数百円~かかることもあるので、事前に確認しましょう。
  • 配送代は、地域や重量、配送総数などにより変動します。平均的な総額コストで検討することをオススメします。

さらに詳しくは > OEM 商品企画~製造の流れガイド~【健康食品・サプリメント編】

無料OEM 商品企画~製造の流れガイド~【健康食品・サプリメント編】

知らないと損をする?~OEMで健康食品を開発する際の4つの注意点

OEMで健康食品を開発する際、注意すべきポイントは大きく、以下の4点です。これらを知らずに発注すると、商品の開発や製造の工程で、不具合や不都合が生じるリスクが高くなる場合もあるので、注意しましょう。

注意点① 原料やロット数でコストは変わる
注意点② 「大手OEM会社なら安心」という考えは危険
注意点③ 原料の調達ルートがない場合もある
注意点④ 製造工場はISO/GMP/FSSCなどの認証を取得しているか?

以下、項目ごとに解説します。

注意点① 原料やロット数でコストは変わる

原料やロット数により、コストが大きく変わることに注意しましょう。

  • OEM会社によって、取り扱う原料が異なります。発注前に、自社製品に必要な原料の取り扱いが可能か、事前に確認しましょう。原価の高い原料や新規調達しなければいけないものは、追加費用が発生します。
  • 製造ロット数によっても費用が変わってきます。一般的にロット数が多くなるほど1商品あたりの単価が下がります。在庫リスクを気にするあまり最小ロット数で発注すると、トータルコストで損をする場合があります。
  • そこでオススメなのが「経済ロット」での発注です。1つあたりの商品単価を抑えつつ、ある程度の発注数も確保できるため、販売価格を抑えられます。見積をもらう際は、最小ロットと経済ロットで比較しましょう。

注意点② 「大手OEM会社なら安心」という考えは危険

「大手OEM会社であれば安心!」という考え方は危険です。なぜなら、一口にOEM会社といっても、会社ごとに実績や得意分野が違うからです。

  • 健康食品・サプリをOEMで開発したい場合は、会社の規模ではなく、実績や得意分野で選びましょう。なるべく自社が開発した商品に近い実績を豊富に持つ会社を選ぶと、安心して任せることができます。
  • 健康食品・サプリは摂取するものなので、徹底した品質管理が欠かせません。後述する認証を取得しているかを確認しましょう。
  • 健康食品・サプリ開発には関連法制度や検査、申請など、知っておくべき・手続きが必要な工程が多くあります。機能性表示食品や特定保健用食品(トクホ)などはことさらです。実績が豊富な会社はその辺りの経験値も高いので、適切なアドバイスが受けられます。

注意点③ 原料の調達ルートがないこともある

原料の調達ルートがない場合もあるため、発注前に確認しましょう。

  • 繰り返しになりますが、OEM会社ごとに得意分野が異なります。得意分野であれば原料の調達も問題ありませんが、そうでない場合、希望する原料の調達自体が困難なことも考えられます。
  • どうしても配合したい成分が調達できない場合は、OEM会社で調達可能な成分での代替案を検討しましょう。

注意点④ 製造工場がISO/GMP/FSSCなどの認証を取得しているか?

健康食品・サプリの開発には、徹底した品質管理によって、安全面が保証されていることが前提条件です。厳しい品質管理基準を満たした製品だからこそ、安心して消費者の元に届けられます。

  • 食品製造の品質管理が徹底している証明としてISOや健食GMP、FSSCなどの認証を所得したOEM会社であることを確認しましょう。
  • 可能な限り工場見学をして、製造および品質管理を直接、確認しておきましょう。

<参考>主な認証規格

  • ISO 22000とは、「食品安全マネジメントシステム-フードチェーンに関わる組織に対する要求事項」の国際標準規格。安全な食品を生産・流通・販売するために、HACCPシステムの手法を、ISO 9001を基礎としたマネジメントシステムとして運用するために必要な要求事項を規定しています。
  • GMPとは、「Good Manufacturing Practice:適正製造規範」。原料の受入れから最終製品の出荷に至るまでの全工程において、「適正な製造管理と品質管理」を規定しています。
  • FSSC22000とは、食品安全マネジメントシステムのベンチマーキング(評価・承認)を行う「世界食品安全イニシアチブ(Global Food Safety Initiative)」が定めた、食品安全管理の有効な認証制度として承認された国際規格です。ISO22000の内容をベースに、より確実な食品安全管理のため、前提条件プログラムで具体的な手法を設定しています。各工程において、国際基準の食品安全管理の実践と、またその取り組みを促進する仕組みとなっています。
  • NSF-GMPとは、米国における栄養補助食品の認証機関「NSFインターナショナル」が承認する規格です。NSF-GMPの取得により、米国の法律「食品安全強化法(FSMA)」「cGMP(current GMP)」の内容を含む、同機関の要求事項への適合性が認められます。

まとめ:健康食品を開発するならOEMのメリットは大きい

いかがだったでしょうか。健康食品・サプリの商品開発において、OEMを活用するメリットや費用相場、注意点を解説しました。

改めて、健康食品・サプリ商品を開発するなら、以下の理由からOEMがオススメです。

  • 開発・製造コストが抑えられる
  • 企画・販売に集中できる
  • 法律や制度に関する知識がなくても開発できる

商品開発には、膨大な時間と費用がかかります。だからこそ、実績と経験豊富なOEM会社とパートナーシップを組むことで、自社の負担を減らすことが大切です。

開発や製造に関わる自社の負担を減らすことで、企画やマーケティング、販売などに集中することができ、「売れる」商品作りに専念することができます。

健康食品・サプリの商品開発を検討されている方は、ぜひお気軽に東洋新薬にご相談ください。

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※1:日本製薬団体連合会ホームページ、医薬品等承認情報に基づき集計。調査期間:2016年1月1日~12月31日(当社調べ)
※2:消費者庁2023年1月20日発表情報より作成【許可取得実績数300件】
※3:消費者庁公開情報の製造受託を主たる業務とする企業の届出情報を基に、届出件数、独自エビデンス数を抽出・集計。(2022年8月31日時点、自社調べ)

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