糖質とは?機能性表示食品で受理されている糖質を紹介
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- 2021.01.06
「糖質ゼロ」や「糖質オフ」をコンセプトとした商品が広く流通するなど、注目度の高い「糖質」。皆さんはどのようなイメージをお持ちでしょうか?糖質は食後の血糖値を上げることから、「悪者」として捉える方が多いのではないのでしょうか。
そこで今回は「糖質」について詳しく知り、糖質のメリット・デメリットを考えてみましょう。
- 目次
- 1.糖質とは?糖類との違い
- 2.糖質は大切なエネルギー源
- 3.糖質の適切な摂取量は?
- 4.特定保健用食品(トクホ)や機能性表示食品としての糖質
- 5.まとめ
糖質とは?糖類との違い
厚生労働省が定める「食事摂取基準」の定義では、「糖質」は以下の式で表すことができます。
糖質=炭水化物-食物繊維
つまり、「炭水化物」のうち「食物繊維」でないものが「糖質」に該当します。
炭水化物は炭素、水素、酸素で構成される化合物を指します。C₆H₁₂O₆で示されるグルコースなどの「単糖類」を基本単位として、単糖類が2つ連なった「二糖類」、単糖類が3~9つ連なった「オリゴ糖」、単糖類が10以上連なった「多糖類」などがあります。
食物繊維は、「多糖類」のうち、ヒトの消化酵素で消化できないものを指します。例えば、植物の細胞の構成要素で野菜などに多く含まれるセルロースは、食物繊維の1つとして皆さんにもなじみ深いものではないでしょうか。
※「糖質」と似たような言葉に「糖類」がありますが、こちらは「糖質」のうち、単糖類と二糖類を纏めたものを指しますので、「糖質」というグループの中に「糖類」というグループがあるということになります。
>参考:
厚生労働省 「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08517.html
糖質は大切なエネルギー源
糖質はヒトの消化酵素で消化され、体の中に吸収されます。吸収された糖質は1gで約4kcalのエネルギーを産み出します。糖質の他に脂質やたんぱく質もエネルギー源ですが、通常はグルコースしか利用できない脳や赤血球などにとって、糖質は特に大切なエネルギー源です。
一方で、糖質の摂りすぎには注意が必要です。食事で糖質を摂りすぎると、血液中のグルコースの濃度(血糖値)が高くなり、「食後高血糖」という状態になります。食後高血糖は血管や血液にさまざまなストレスを与えることから、動脈硬化の発症や進展に関わることが明らかにされつつあります。
また、糖質を摂りすぎると、余剰となった分は中性脂肪に変換され、蓄積されます。特に内臓脂肪の過剰な蓄積は脂質異常症や冠動脈疾患の発症に繋がる恐れがあるため、気を付けたいところです。
糖質の適切な摂取量は?
適切な糖質摂取量を知ることは、健康を維持する上でとても重要です。糖質は炭水化物の一部であり、私たちの主要なエネルギー源となる三大栄養素の一つです。しかし、適量を超えて摂取すると体調不良を引き起こす可能性があることも理解しなくてはなりません。では、適切な糖質摂取量とは何でしょうか?
一般的に、成人男性の1日あたりの糖質摂取量は260g、成人女性の場合は220gとされています。これは一日に必要なエネルギーの50%を炭水化物から摂取することを基準にしています。 しかし、これはあくまで一般的な目安であり、個々の体質や生活習慣、運動量などにより適切な量は変わります。また、糖質だけでなく、脂質やたんぱく質といった他の栄養素のバランスも考慮する必要があります。
食事の栄養バランスを考える際の基本的な割合は、炭水化物が50%、脂質が30%、たんぱく質が20%とされています。この割合を基に、自分の生活習慣や体質に合わせて調整することが大切です。
特定保健用食品(トクホ)や機能性表示食品としての糖質
食品にはエネルギー源としての機能のほかにも、健康を維持する機能を持つ食品があります。現在日本ではこの健康を維持する機能について、科学的根拠を下にヘルスクレームを表示できる「特定保健用食品制度(トクホ)」や「機能性表示食品制度」があり、糖質についても活用されています。ここでは機能性表示食品として受理されている糖質について、ご紹介しましょう。
<機能性表示食品として受理されている糖質>
• フラクトオリゴ糖…整腸(腸内のビフィズス菌を増やし、おなかの調子を整える)
• ガラクトオリゴ糖…整腸(ビフィズス菌を増やして、腸内環境を良好に保つ)
• 乳糖果糖オリゴ糖…整腸(おなかの中のビフィズス菌を増やして、腸内環境を良好にし、便通を改善する)
• ラクチュロース…整腸(腸内環境を整える(おなかの中のビフィズス菌を増やす))
• α‐シクロデキストリン…食後血糖値(食後の血糖値上昇を抑える)
• パラチノース…食後血糖値(食後の血糖値の上昇を抑える)
• トレハロース…食後血糖値(食後に上昇した血糖値を元に戻しやすくする)
• プシコース…体脂肪(運動時の体脂肪の燃焼を促進)
このように、糖質には「機能性表示食品」として受理され、健康の維持に「味方」してくれるものもたくさんあります。
まとめ
いかがだったでしょうか。このように糖質にはエネルギーの源としての機能、健康を維持する機能を持ち、さらには甘味料として広く用いられています。上手に活用すればさまざまなメリットで私たちの「味方」になってくれるのです。
一方で、糖質の摂りすぎは健康な状態に悪影響を及ぼすことも考えられます。食事内容の見直しの他、食後の血糖値を抑える機能を持つ成分などを有効に活用することが大切です。
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