メンズシャンプーのOEMガイド~拡大市場の商品開発ヒント集

  • 2022.10.28
メンズ シャンプー oem

男性の美容意識の高まりに伴い、市場も拡大を続けている男性向けの「メンズシャンプー」。今回はメンズシャンプーでOEM商品開発をする方に向けて、基礎から訴求ポイント、注目のカテゴリなどのメンズシャンプーOEMのヒントをまとめて解説します。

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目次
1.男性向けシャンプー市場の動向
2.メンズシャンプーOEMの基本的な流れ
3.メンズシャンプーOEMの費用
4.メンズシャンプーOEMならではのポイント
4-1.「洗浄力」の訴求
4-2.「清潔感」の訴求
5.メンズシャンプーOEMのヒント:注目カテゴリ
5-1.①スカルプケア
5-2.②ニオイケア
5-3.③若年層向けダメージケア
6.まとめ

男性向けシャンプー市場の動向

近年、男性向けシャンプーを含む男性化粧品市場は盛り上がりを見せており、男性の美容意識の高まりから見た目や清潔感を大切にするほか、抜け毛、薄毛への対策としての需要増加が主な要因といえます。また、男性専用ブランドの登場や、オンライン販売の拡大も市場拡大を後押ししています。

中でもシャンプーは、人には言いづらい「匂い」「薄毛」にも関わるアイテムであることから、コンプレックス系商材である育毛剤のクロスセルとして発売されることもあり、ドラッグストアなど店頭に次いで、通販市場が高い構成比を占める商品です*。

*参考文献:富士経済マーケティング要覧2022 メンズシャンプーリンス

また、女性用やユニセックス商品と同様、メンズシャンプーも高価格化してきており、自然派成分やオーガニックシャンプーへの需要増とその競争の激化が予想されています。加えて、機能性としては当然「男性の髪の悩みへの対応」が不可欠な要素であり、そのようなニーズに応えた商品開発とマーケティングが求められます。

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メンズシャンプーOEMの基本的な流れ

メンズシャンプーOEM製造の全体の流れは、基本的に女性用やユニセックス商品と同様です。開発する商品によって、処方や容器、包装仕様は異なりますが、大まかには以下のようになります。

工程①:商品企画・OEM/ODM先選定
工程②:容器選定、バルク試作
工程③:各種試験・調査
工程④:パッケージデザイン検討
工程⑤:薬事申請
工程⑥:製造
工程⑦:発売

これらの工程にかかる期間は、最短6か月程度、医薬部外品のシャンプーの場合は最短8か月程度かかります。あくまで目安であるため、オリジナルの容器を作成するといった場合は1年以上かかることも少なくありません。ただし、多少の工夫によって短縮することも可能です。

工程の詳細や納期を短縮するコツについては、以下の記事よりご覧ください。

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メンズシャンプーOEMの費用

上記の画像より、OEMに製造を委託する場合、原料費(バルク代)・資材費・工賃を含んだ製造原価、送料やその他諸経費である製造間接費などを含んだ価格が見積として提出されます。このうち、メンズシャンプー問わずシャンプーの製造に関わる詳細の項目は以下になります。

・商品企画
・バルク(中身)の開発(試作/検査)
・バルク(中身)の製造(量産)
・容器 (調達/材質選定)
・パッケージ(デザイン、加工費※)※デザインを印刷する刷り版や化粧箱・内箱をカットする型代
・包装
・運送

これらの費用は通常の「化粧品」なのか、「医薬部外品」なのかによって変動します。医薬部外品を自社のメーカーで販売するには、厚生労働省の許可が必要であり、申請費用がかかります。ただし、OEMメーカーが保有する既存の処方をそのまま使用する場合は不要です。

また、生産ロットによってもコストが変動します。同一の商品でも、毎月の製造数が、5,000個、10,000個、100,000個なのかによって製造単価が大きく異なります。より多く製造すれば商品1つあたりの「単価」は安く抑えることができ、その一方で試験的な小ロット製造は「単価」が高くなると言い換えられます。そのため、費用を試算する際は、およその製造ロットを決めておきましょう。

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メンズシャンプーOEMならではのポイント

男性用シャンプーは大別すると、以下の3種類があります。
・育毛成分を配合したタイプ
・ニオイを訴求(毛髪・頭皮の汗臭を防ぐ)する薬用タイプ
・すっきりとした清涼感のタイプ

上記を踏まえて、メンズシャンプーOEM開発におけるポイントとして、「洗浄力」と「清潔感」を意識するようにしましょう。

「洗浄力」の訴求

洗浄力が求められるのは、男性は女性よりも皮脂や汗の分泌量が多く、ホールド力の高いスタイリング剤を使う機会が多いためです。

洗髪が不十分で皮脂やスタイリング剤が髪に残ると、においやべたつき、ふけ・かゆみなどの頭皮トラブルの原因となります。

OEM商品開発時、洗浄成分の種類でお選びいただくのも一つですが、マイルドな洗浄成分として知られるアミノ酸系洗浄成分でも、高い汚れ落ちが実現可能です。OEMメーカーの試作品サンプルを、ターゲットユーザーに近いモニターで評価することをオススメします。

「清潔感」の訴求

もう一つのポイントは「清涼感」で、汚れを落とすというシャンプーの主目的に体感性を付加する意味合いがあります。

頭皮は全身でもっとも皮脂腺が多いとされており、髪の毛に覆われているため、蒸れとアブラっぽさを感じやすい箇所です。皮脂量が多くべたつきを感じやすい男性向けでは、強いアピールポイントになります。

市場では「超爽快」「クールシャンプー」など強めの爽快感を打ち出す商品もあります。商品開発時には、どの程度の清涼感を目指すのか、試作段階でOEMメーカーへ伝えておきましょう。

その一方で、敏感肌や刺激が苦手な方などへの対応も必要です。爽快感のある香りを賦香することで、マイルドな清涼感ながら、すっきり感を演出することもできます。

>スカルプケア商品(育毛剤・発毛剤)OEM開発のポイント~基礎知識から徹底解説

メンズシャンプーOEMのヒント:注目カテゴリ

最後に、メンズシャンプーOEM商品開発のヒントとして、注目のカテゴリを3つご紹介します。メンズシャンプー商品の中でも特に話題性が高いため、これから商品開発に取り組む場合はぜひ参考にしてみてください。

①スカルプケア

スカルプケアは頭皮ケアに特化した商品。育毛シャンプーとも呼ばれています。
通信販売がチャネル別シェアNo.1の育毛剤と親和性が高く、セット販売されている例もあります。

注意が必要な点は、シャンプーは医薬部外品で開発を行っても、「育毛」を訴求することはできません。

薬用シャンプーでは、選択する有効成分に応じて、以下のような効能効果が認められています。

  • 「ふけ・かゆみを防ぐ」
  • 「毛髪・頭皮の汗臭を防ぐ」
  • 「毛髪・頭皮を清浄にする」or「毛髪・頭皮をすこやかに保つ または 毛髪をしなやかにする」(二者択一)


最近では、薄毛予防を想起させる、若年層ターゲットブランドも登場しています。

近年、健やかな髪を保つために頭皮ケアが大切であるという考えが広まってきており、若年層向けスカルプケアシャンプー市場も拡大が見込まれています。

②ニオイケア

「ミドル皮脂臭」というワードを耳にしたことはないでしょうか?

30代~40代の、汗臭や加齢臭とも異なる第三のニオイが数年前に話題になりました。大手メーカーの研究で、原因成分は後頭部や頭頂部が発生部位であると報告されています(ちなみに加齢臭はノネナールが原因成分で、耳の裏が発生部位です)。

頭皮は髪に覆われているため汗臭も発生しやすく、複数のニオイが混ざり、独特のニオイを発生させます。

そんな頭皮のニオイの発生メカニズムは、過剰に発生した皮脂やフケ(古い角質)が皮膚常在菌によって、皮脂が分解されること。

そのため、メンズシャンプーには「菌の繁殖を抑える抗菌作用」や「過剰な皮脂を抑制する成分」を配合したり、ニオイに着目した成分が配合されたりします。

③若年層向けダメージケア

カラーやパーマを楽しむ方が多い20代を中心とした若年層世代。

ハリ、コシの低下といった髪のボリュームダウンに悩み始める30代以降とは異なったアプローチが求められ、毛髪補修機能が付与されている商品が見受けられます。

また、将来の薄毛を気にする人も多いもの。あるアンケートでは、20~30代の男性の実に7割が将来の薄毛の進行を気にしているという結果もあります。

そのため、頭皮へのやさしさを訴求するボタニカル由来や天然由来、アミノ酸系洗浄成分の配合商品も目立ちます。

さらにスカルプケアとは異なる訴求として、スタイリング剤とセットでPRされる商品(シャンプー)も見受けられます。

近頃はバラエティショップでメンズヘアケアの専用棚も広く設けられ、ドラッグストアにはないラインナップを求める若者も存在します。

>男女の育毛剤の違いとは?育毛剤OEM商品開発時の注意点

まとめ

いかがでしょうか。今回は男性用、メンズシャンプーのOEM商品開発ガイドとして、OEMの流れやポイントなどをお送りしました。

男性の美容意識の高まりから、今後も男性向け市場は盛り上がりが予想されています。ファミリー向けシャンプーの利用から、男性も自分にあったものを選ぶ時代になってきたのではないでしょうか。

メンズシャンプーを含む化粧品・コスメの商品開発をご検討中であれば、ぜひ東洋新薬までお声がけください!

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商品開発に携わってきた東洋新薬の視点から、過去実際に「売れた商品」に共通した7つのポイントを、ご紹介します。

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※1:日本製薬団体連合会ホームページ、医薬品等承認情報に基づき集計。調査期間:2016年1月1日~12月31日(当社調べ)
※2:消費者庁2023年1月20日発表情報より作成【許可取得実績数300件】
※3:消費者庁公開情報の製造受託を主たる業務とする企業の届出情報を基に、届出件数、独自エビデンス数を抽出・集計。(2022年8月31日時点、自社調べ)

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