「前例のない商品開発」にチャレンジする際に必要なこと
- 2023.06.05
今回は、「前例のない商品開発」にチャレンジするお客様向けに、商品開発に必要なことを解説します。事前に考慮しておくべきことや注意点を理解しておくことで、少しでも理想の商品に近づける商品開発を行えるでしょう。
「商品開発」とは?
商品開発とは、有形・無形問わず、商品を市場に投入するための一連のプロセスを指します。これには、商品のアイデア出しから始まり、市場調査、設計、試作品の作成、テスト、改善、そして最終的な製品の製造と販売などが含まれます。
商品開発は「新規商品の開発」と「既存商品の改良」で2種類に分けられます。また、商品を利用する顧客が一般消費者(BtoC)か企業(BtoB)でも分類されます。
「前例のない商品開発」とは?
では、「前例のない商品開発」とはなんでしょう?自社内はもちろん、OEM企業や顧客においても、新規性が高い商品を市場に投入するプロセスといえるでしょう。
「上司からどう考えても無理な商品を作るよう指示があったのですが、一体どうすれば・・・」と涙ながらに企画担当者様からご相談いただいたことがあります。「どう考えても無理」とはどういうことでしょう?たとえば薬事的に、化学的に、物理的に、予算的に・・・さまざまな要因が考えられます。
そうした「前例のない商品開発」は、困難を伴います。検討を何度重ねても実現できないものも、確かにあります。しかし、その一方で、作り手である我々は、新しいモノづくりへのチャンスとも感じられて、ワクワクするものです。これまで「無理だ」と思われていたことに対して何とかできる方法を模索して、社内外の専門部門と協力して、少しでも理想の商品に近づけるべく、アプローチしていくことが重要といえます。
前例のない商品開発に必要なこと①最適な製造委託先を見つける
「前例のない商品開発」を行う際、もっとも重要かつ必要なことがよりよいパートナーを選ぶこと、つまり最適な製造委託先を見つけることです。
OEM企業の得意・不得意を判別する
世の中に数多あるOEM企業はそれぞれ、保有する製造や充填などの設備の違いから、得意・不得意があります。また、各OEM企業が注力する研究領域、開発技術に応じて得意な処方もさまざまです。しかし、これらの得意・不得意は、各OEM企業のWebサイト掲載情報からだけでは、判別できません。そのため、まずは各社に「前例のない商品開発にも対応してくれるか否か」を問い合わせしてみましょう。
対応できないOEM企業は、正直に「できません」と答えてくれるでしょう。そして断られたとしても、「どの会社なら対応してくれる可能性がありますか?」と聞いてみましょう。業界経験やネットワークを生かした、アドバイスが得られると思います。もしイメージしている商品に近いものが市場にある場合は、その商品の裏面に表示されている製造販売元を確認し、そこがもし「OEM企業」であれば直接問い合わせしてみましょう。
OEM企業の対応力を判断する
そして、パートナー選びにおいてもう一つ重要なのが、対応力です。前例のない新たな剤型やバルクの開発は、長期戦が予想されます。親身になって相談に乗ってくれる、長く一緒にお付き合いできそうだと感じる企業を選択してください。
開発中はうまくいかない場面や、難しい局面を迎えることも多々あります。そんな時、一緒に解決に向けて取り組む姿勢を示すOEM企業でないと、どこかで関係性が拗れて、プロジェクト自体の存続が危うくなる可能性が高いのです。
前例のない商品開発に必要なこと②年単位での開発計画を立てる
前例のない商品開発で必要なこととして、企画から販売までの商品開発にかけるスケジュールは、年単位で計画しておきましょう。
新規性の高い商品を開発する場合は、市場に投下するまで数年かかることも珍しくありません。剤型や処方に前例がない場合は、各開発プロセスをより慎重に進める必要があり、その分時間を要します。さらに、前例がない商品は用途やシチュエーションに応じて考えられるリスクをすべて洗い出し、必要に応じて試験を追加で行うことも考えられます。
そのため、年単位での長期的な計画を立てておきましょう。もし、そうした余裕が許されないのであれば、どこか妥協点を見つけて、前例ある処方から応用を行う方法もあります。こうした計画の立案や期間短縮方法についても、早めにOEM企業に相談することをお勧めします。
前例のない商品開発に必要なこと③ユーザーの悩みを知る
次に、前例のない商品開発で必要なことは、ユーザーのニーズ、つまり悩みや課題を知っておくことです。
ユーザーの悩み=欲求は、すべての商品開発の基本中の基本ともいえます。困難を伴う前例のない商品開発だからこそ、商品を購入して使ってくれるユーザーがいないと徒労に終わってしまいます。
「どんな人が、どんな悩みを持っているのか?」
「その人は、いつその悩みを強く感じるのか?」
「その人は他に試すサービスは、どんなものがあるのか?」
「その商品コンセプトで、その人は買いたくなるのか?」
など、ユーザーの心理を調査することで、顧客が必要とする商品の要素が見えてきます。例えば、以下のような手法があります。
手法①:商品を買ってくれそうな人(見込み顧客)にヒアリングする
ユーザーの人となりを知る上でも、直接会うのが理想です。ヒット商品を多く手掛けるある経営者は、「100人と会いました」とおっしゃっていました。
手法②:Webの「アンケートパネル」でモニターを集める
最近では、Instagramに「アンケート機能」があるのでそれを活用するのもよいでしょう。
まとめ
いかがでしょうか。今回は「前例のない商品開発」にチャレンジする際に必要なことについて、解説しました。
化粧品のOEM/ODMメーカーとして第一線を行く東洋新薬は、研究開発技術と生産・製造技術、国際基準をクリアした工場設備で、多くのお客様の「売れる」商品を提案・開発・製造しています。どんなことでも、まずはお気軽にご相談ください。
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