健康食品OEMのヒント!腸内細菌が体脂肪・ストレス・肌に与える効果とは

  • 2021.10.25

ヒトの腸内には細菌がおよそ1,000種類、100兆個も生息していると言われています1。我々はまったく自覚していませんが、とても多くの種類と数の細菌が腸の中に存在し、私たちの体を支えてくれているのです。

今回は、いったい腸の中はどんな仕組みで構成されていて、腸内環境が整うことで私たちの健康、美容、免疫力、ストレスなどにどのような効果、メリットがあるのかをご紹介します。

目次
1.腸内細菌にはどんなものがある?
2.食生活が乱れると腸内環境はどう変わる?
3.腸内細菌と体脂肪との関係
4.ストレスと腸内細菌の関係
5.腸内環境と肌の関係
6.まとめ

腸内細菌にはどんなものがある?

腸内細菌は、主に大腸に生息しています。

体にとって良い働きをする「善玉菌(ビフィズス菌や乳酸菌など)」。
増えすぎると身体に悪い影響を及ぼす「悪玉菌(ウェルシュ菌や病原性大腸菌など)」。
また状況によって善玉菌の味方をしたり悪玉菌の味方をしたり、柔軟に変化することができる「日和見菌」。

大きく分けてこの3つのグループで構成されています。

これらの菌のバランスによって、私たちの腸内環境は保たれており、最も理想的なのは「善玉菌2、悪玉菌1、日和見菌7」の割合と言われています。

腸内の細菌は群れを形成しており、その群生が植物のお花畑(=フローラ)に似ていることから「腸内フローラ」と呼ばれます(正式な名前は「腸内細菌叢(そう)」といいます)。

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食生活が乱れると腸内環境はどう変わる?

私たちの食を取り巻く環境はとても多様化しています。反面、食事時間が不規則になったり、つい食べ過ぎてしまったり、また偏った食事内容になったりと、食生活が乱れがちに・・・その影響は、腸内環境の変化に現れます。

例えば、脂肪量の多い食事を摂ると、身体の中には脂質や動物性たんぱくを好む悪玉菌が増殖します。その結果、腸内環境が乱れ便秘や下痢といったお腹の不調が生じる、肌荒れができる、体型が肥満気味になってしまうといった身体の不調に繋がります。

健康な人間の腸内では、通常善玉菌が悪玉菌の定着や増殖を抑えています。しかし、食事内容でこうした悪玉菌の増殖が起こると、そのバランス体制が崩れ、結果としてさまざまな身体の不調へと繋がっていきます。

日頃から食生活を意識して腸内細菌のバランスを保つことが、健康維持に重要です。

腸内細菌と体脂肪との関係

最近の研究では「腸内細菌は体脂肪と関係がある」と言われています。

メディアでもよく取り上げられる「デブ菌」「ヤセ菌」という言葉を耳にしたことがないでしょうか。これは2006年に世界的に有名な科学誌「Nature」で発表された論文がその言葉の由来になっています2。誰もが持っている腸内細菌が学術的に分類され、肥満との関係性が、ヒト試験、動物試験で解明されています。

また2013年にもアメリカの科学誌「Science」に「腸内細菌叢が肥満に影響する」という研究論文が発表されました3。こちらも同様にヒト試験、動物試験で腸内細菌と肥満の関係を明らかにしています。内容は、「肥満」と「やせ型」の一卵性双生児から便を採取し無菌マウスに移植すると、「肥満」の人の便を移植したマウスは、「やせ型」の人の便を移植したマウスより、約20%多く脂肪が蓄積し、体重が増加した、というものです。

腸内細菌は、身体の中にあるときに働くのは勿論ですが、排出された便の中でもその特性を維持しているのですね。

日本でも行われる、肥満症の治療としての「食事療法」。この食事療法は、単に摂取エネルギーを制限することだけが目的ではありません。食物繊維や魚由来の脂質を含んだ食べ物を摂取するなど、食事の「質」を変化させることで腸内細菌のバランスを変化させ、肥満症改善に寄与しているのです4

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ストレスと腸内細菌の関係

「脳腸相関」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。「脳」と「腸」がお互いに密接に影響を及ぼすことを示した言葉です。

ストレスを感じたときの自覚症状は人それぞれですが、中でも消化器系の症状、つまりお腹の調子が悪くなる状態は、この脳腸相関に関係しています。これは、脳が自律神経を介して腸にストレスの刺激を送ることで生じます。逆の場合も言えます。

例えば、腸が何かしらの病原菌に感染した場合、今度は腸からその情報が脳に送られ脳でストレスを感じるという現象が起こっているのです5

腸と脳は密接に繋がっています。なるべくストレスを抱え込まない生活を送りたいですね。

腸内環境と肌の関係

機能性表示食品では、乳酸菌を関与成分とした多種多様な届出がなされ、話題になっています。その中には、「腸内環境」だけでなく「肌の潤い」を訴求するものがいくつかあり、腸内環境の改善が肌にもよい影響を与える、と考えられています。

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まとめ

いかがでしょうか。腸と各器官との相互作用はまだまだ解明されていないことが多く、これからの研究成果に期待が高まります。健康な身体を維持するためには、腸内環境を整えることが重要です。そのために、日々の生活習慣や食生活の見直しを心がけるところから始めましょう。

東洋新薬では、腸内環境の改善をサポートする機能性表示食品や健康食品のOEMを行っています。
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腸内細菌に関する説明は他の記事にも掲載しています。こちらの記事もご参照ください。
>「腸活」ブームのこれから~腸の健康が注目の的
>あなたの知らない乳酸菌の世界~「生菌」「死菌」それぞれの役割と効果

<参考文献>
1厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト e-ヘルスネット[腸内細菌と健康]
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-003.html
2An obesity-associated gut microbiome with increased capacity for energy harvest,Nature,444,1027-1031,2006 
3Your Microbes, Your Health,Science,342,1440-1441,2013
4肥満症と腸内細菌,最新医学, 74(1),75-80,2019
5腸内細菌と脳腸相関,福岡医誌,100(9),298-300,2009

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※1:日本製薬団体連合会ホームページ、医薬品等承認情報に基づき集計。調査期間:2016年1月1日~12月31日(当社調べ)
※2:消費者庁2024年8月15日発表情報より作成【許可取得実績数300件】
※3:消費者庁公開情報の製造受託を主たる業務とする企業の届出情報を基に、届出件数、独自エビデンス数を抽出・集計。(2024年5月31日時点、自社調べ)

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