【2025年版|前編】健康食品OEM開発の第一歩:市場トレンドと注目原料を徹底解説
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- 2025.07.30

健康食品市場は今、免疫・腸活・睡眠といった機能性領域を中心に大きな変化を遂げています。
「どのジャンルが売れているのか?」「注目される原料や機能性は何か?」
OEM商品開発を成功させるためには、まず市場のトレンドと消費者ニーズを正しく把握することが重要です。
本記事(前編)では、健康食品の2025年の最新動向をふまえ、5大機能性領域・Z世代からシニア層までの年代別ニーズ・SNSトレンド・注目原料とそのエビデンスまでを網羅的に解説。
さらに、OEM開発を見据えた素材活用のヒントや、東洋新薬が支援する開発事例の一部もご紹介します。
健康食品のOEM・新商品企画を進める上で、確かな情報と視点を得たい方は、ぜひ本稿をお役立てください。
- 目次
- 1.健康食品市場の最新トレンドと消費者の健康ニーズ(2025年)
- 1-1.年代別に異なる健康食品ニーズと購買行動
- 1-2.コロナ後の健康意識変化と注目キーワード(2025年版)
- 1-3.SNSトレンドから読み解く、拡散しやすい商品像
- 2.注目の健康食品原料と機能性エビデンス
- 2-1.腸活ブームを支えるプロバイオティクス・プレバイオティクス・ポストバイオティクス
- 2-2.植物性タンパク質とスーパーフード:美容・健康志向への対応
- 2-3.睡眠の質と認知機能をサポートする注目成分
- 2-4.美容と健康を同時に叶える「インナービューティー原料」
- 3.東洋新薬のOEM開発支援:注目原料を活かした商品づくり
- 4.まとめ
健康食品市場の最新トレンドと消費者の健康ニーズ(2025年)
2025年現在、健康食品市場は新型コロナウイルスの影響を経て、さらに高度に細分化・多様化しています。なかでも以下の「5大機能性領域」は、各年代に共通して、高い注目を集める分野となっています。
- 免疫機能:ウイルス対策ニーズが定着し、需要が継続。
- 腸内環境:「腸活」の定着により、乳酸菌・GABAが注目。
- 睡眠の質:リモート勤務などの生活変化により注目度が上昇。
- ストレス対策:多忙な生活や人間関係からのメンタルケア需要。
- 認知機能:高齢化を背景に脳機能・記憶力訴求の原料が人気。
これらの領域は、OEM商品開発においても汎用性が高く、ニーズが継続的に見込まれるため、製品ラインナップへの採用を検討しやすい分野です。
年代別に異なる健康食品ニーズと購買行動
世代ごとの価値観やライフスタイルに応じて、ニーズや購買傾向も大きく異なります。
世代 | 主な関心領域 | 傾向と特徴 |
---|---|---|
Z世代(10~20代) | 美容・ダイエット | SNSの口コミ・ランキング重視。価格に敏感。 |
20~30代 | 美容・健康・時短摂取 | 月額2,000円前後。パウダーやゼリーなど手軽さ重視。 |
40~50代 | 疲労回復・健康維持 | 出費増加。継続しやすい形状・信頼性を重視。 |
60代以上 | 健康維持・アイケア | 支出は月3,000~4,000円台。通販サイト利用率が高い。 |
商品企画の際は、これらのペルソナに合わせたコンセプト設計や摂取形態の選定が重要です。
コロナ後の健康意識変化と注目キーワード(2025年版)
コロナ収束後、消費者の健康意識は「予防型」から「生活の質向上型」へと進化しています。
注目されるキーワード(Googleトレンド・SNS上位):
- 「ストレスケア」「尿酸値コントロール」「体臭対策」「ホルモンバランス」
- 「腸活チャレンジ」「睡眠の質」「CBD」
特に2024年の「紅麹サプリ問題」は、原料の安全性や表示内容への関心を高める契機となりました。信頼性の高いOEMパートナーとの連携が、今後ますます重要になっていきます。
SNSトレンドから読み解く、拡散しやすい商品像
2024年にTikTokやInstagramで人気を集めたハッシュタグには、以下のような傾向があります。
- 「#腸活チャレンジ」「#ヘルシースナック」「#CBDドリンク」
- ショート動画による実感型・ライフスタイル訴求が主流。
OEM開発においても、「飲むだけで整う」「時短美容」など直感的・視覚的に伝わる機能訴求が、求められています。
注目の健康食品原料と機能性エビデンス

健康食品の開発において、原料の選定は商品の価値を大きく左右する重要な要素です。消費者は「なぜその成分を摂る必要があるのか」「本当に効果があるのか」という点に敏感になっており、科学的エビデンスの有無が、購入判断に直結します。
ここでは、2025年現在、健康食品OEM開発において注目されている主要な原料や成分を、エビデンスや活用領域とともに紹介します。
腸活ブームを支えるプロバイオティクス・プレバイオティクス・ポストバイオティクス
腸内環境の改善は、免疫力の向上、ストレス緩和、肌質の改善、代謝向上など多方面に良い影響を与えるとされ、長期トレンドとして定着しています。
- プロバイオティクス(生きた菌):
- 近年では、胃酸や胆汁の影響を受けにくく腸までしっかり届く“耐酸性乳酸菌”や“高生存率ビフィズス菌”など、有用性が強化された菌株が次々と登場しています。これらの菌は、腸内フローラのバランスを整えることで、便通改善や免疫調整に寄与することが確認されています。
- プレバイオティクス(善玉菌のエサ):
- 水溶性食物繊維(例:大麦由来β-グルカン、海藻由来アルギン酸など)は、腸内の有益菌を選択的に増やし、短鎖脂肪酸の産生を促進します。特に、近年注目されている「ブラウティア菌」の増殖を助ける成分は、肥満改善やインスリン抵抗性の緩和など、代謝系へのアプローチ素材としても有望です。
- ポストバイオティクス(腸内細菌が生み出す代謝物):
- 近年では、短鎖脂肪酸やバクテリオシンなどの腸内細菌代謝物を直接摂取する素材が増加傾向にあり、「生菌や死菌ではなく、“結果としての作用物質”を活用する」という考え方が、新たな腸活戦略としてOEM市場でも注目されています。
植物性タンパク質とスーパーフード:美容・健康志向への対応
健康意識の高まりにより、「動物性から植物性へ」の食習慣シフトが進む中、植物性プロテイン市場が拡大しています。従来のソイプロテインに加えて、新たな原料が次々と登場しています。
- ソイプロテイン(大豆由来):
- イソフラボンを含み、女性ホルモン様作用があることから、美容や骨粗しょう症予防、ホルモンバランス対策に適した素材として長年人気を維持。
- ピープロテイン(エンドウ豆由来):
- アレルゲンになりにくく、消化性に優れたタンパク源。筋肉量維持を意識するアスリート層や、植物性志向のZ世代にも支持が広がっています。
- ヘンププロテイン(麻の実由来):
- 必須脂肪酸(オメガ3/6)、食物繊維、ミネラルを豊富に含むスーパーフード系プロテイン。更年期女性や美容目的の高年齢層向け製品にも適しています。
また、スーパーフードとして人気の高いアサイー、チアシード、マキベリーなどは、抗酸化作用、整腸作用、アンチエイジング対策に有効とされ、複数のスーパーフードをブレンドした製品のOEM需要が増加傾向にあります。
原料 | 主な特長 | 推奨ターゲット | 主な用途例 |
---|---|---|---|
ソイプロテイン | イソフラボン含有 美容・更年期ケアに有効 |
20〜40代女性 | 美容サプリ 女性向け健康食品 |
ピープロテイン | アレルギー対応 高い消化性 必須アミノ酸含有 |
アスリート Z世代のヴィーガン層 |
スポーツ系サプリ 植物性ドリンク |
ヘンププロテイン | ミネラル・食物繊維・ オメガ3/6脂肪酸が豊富 |
更年期世代 エイジングケア重視層 |
総合栄養系プロテイン 美容・健康食品 |
睡眠の質と認知機能をサポートする注目成分
現代人の多くが悩む「寝つきの悪さ」「深い眠りが得られない」といった課題に応える成分も、引き続き注目されています。
- GABA(γ-アミノ酪酸):
- 脳内の神経伝達物質の一つで、興奮を抑えリラックス状態をもたらします。GABAがGABA-A受容体に結合することで、神経細胞の過剰な活動を抑制し、入眠の促進やストレス緩和に効果があるとされています。
- テアニン(緑茶由来アミノ酸):
- アルファ波を増やしてリラックス状態を誘導しながらも、集中力を維持する効果が報告されており、睡眠改善と日中のパフォーマンス向上を両立したい層に適した成分です。
- CBD(カンナビジオール):
- ストレス軽減や睡眠の質改善、認知機能への作用が期待されており、2024年の法改正により国内での活用が進みやすくなった背景から、OEM商品の新たな訴求ポイントとして注目を集めています。
これらの成分は単独よりも複数を組み合わせた“複合配合設計”により、相乗効果を高める商品開発が増えています。
成分名 | 主な作用 | エビデンスの方向性 | 想定ニーズ |
---|---|---|---|
GABA | 抑制性神経伝達 リラックス促進 |
ストレス緩和 睡眠の質改善 |
不眠、緊張、不安感対策 |
テアニン | アルファ波増加 集中と安静の両立 |
睡眠スコア改善 作業効率維持 |
睡眠の質+ 日中集中維持 |
CBD | カンナビノイド系作用 神経系バランス |
睡眠リズム調整 抗炎症・抗不安作用期待 |
深い眠り 認知機能維持 |
美容と健康を同時に叶える「インナービューティー原料」
「肌の美しさは内側から整える」という意識の高まりにより、インナービューティー市場は年々拡大。健康食品においても、美容領域への対応が求められています。
- コラーゲンペプチド:
- 分子量を低下させることで吸収率を高めた新世代型。肌のハリや潤い向上だけでなく、関節の動きのスムーズさや関節痛軽減といった機能性も報告されており、美容と健康の両面訴求に有効です。
- プラセンタエキス:
- ターンオーバー促進や美白、疲労回復など多機能素材。特に、閉経前後の50代女性をターゲットとした製品で高評価。
- セラミド:
- 肌のバリア機能を強化し、保湿力を高める作用があり、アレルゲンバリアや免疫調整の観点からも再注目されています。
- コエンザイムQ10+アスタキサンチン:
- 抗酸化力の高い成分の組み合わせは、エイジングケアやエネルギー代謝促進を狙った複合製品として評価が高まっています。
東洋新薬のOEM開発支援:注目原料を活かした商品づくり
東洋新薬では、健康食品OEMにおける豊富な開発実績と研究力を活かし、科学的エビデンスに基づいた注目素材の製品化を支援しています。
例えば、以下のような原料について、研究知見・成分規格・機能性表示食品への対応実績などを活かしながら、ターゲットやニーズに合わせた商品設計を提案しています。
- 腸活系素材(乳酸菌・ビフィズス菌・プレバイオティクスなど):
- 耐酸性・耐胆汁性に優れた菌株や、水溶性食物繊維との組み合わせ提案が可能。
- 植物性タンパク質(ソイ・ピープロテイン・ヘンプなど):
- 美容・ダイエット・スポーツ用途など幅広いターゲットに対応。
- 睡眠・ストレスサポート素材(GABA・テアニンなど):
- 法制度を踏まえた配合設計と製品化支援が可能。
- インナービューティー素材(コラーゲンペプチド・プラセンタ・セラミドなど):
- 美容+健康を両立する複合提案に対応。
- スーパーフード・機能性ハーブなどのトレンド素材:
- 各年代・目的別にブレンド処方設計が可能。
また、原料だけでなく、最適な摂取形状(錠剤・ゼリー・粉末・ドリンクなど)のご提案や、味・香り・飲みやすさといった体感設計までサポート。OEM開発が初めての企業様でも、商品コンセプトの企画段階から伴走支援いたします。
次の【後編】では、こうした原料・設計力を活かして実際に「売れる商品をOEM開発する」ために必要な制度対応・商品差別化・成功事例などを詳しく解説します。
まとめ
本記事(前編)では、2025年の健康食品市場の最新動向として、注目される5大機能性領域(免疫・腸活・睡眠・ストレス・認知機能)をはじめ、Z世代からシニア層までの年代別ニーズ、SNSを起点とした話題の健康キーワード、そしてOEM商品開発において注目すべき原料と科学的エビデンスについて解説しました。
健康食品の企画においては、「どの層をターゲットにするか」「どのような悩みを解決するか」「どの原料に競争力があるか」を明確にすることが、ヒット商品の第一歩です。
特に近年は、複合的な機能性や、実感しやすい成分設計が支持される傾向にあり、エビデンスのある素材の選定と、時流を捉えた設計視点が不可欠です。
次回の【後編】では、こうした知識をふまえて実際にOEM開発を進めるうえで重要となる「制度対応」「商品設計」「差別化戦略」について、詳しく解説します。あわせて、東洋新薬が提供するOEM支援の強みもご紹介しますので、OEMを検討中の方は、ぜひ後編をご覧ください。
具体的なOEM開発のご相談やご質問がある方は、お気軽にお問い合わせください。専門スタッフが丁寧にサポートいたします。
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