中国 化粧品・コスメ市場①~中国の化粧品法規、31年ぶりの大改正

  • 2021.02.22

今回よりシリーズで、中国市場での化粧品ビジネスを検討されている方向けに、中国における化粧品・コスメ市場について解説します。今回は、実に31年ぶりとなる中国 化粧品法規の大改正と、その注意点についてです。

目次
1.中国 化粧品・コスメ市場の可能性
2.中国「特殊化粧品」は日本の「医薬部外品」とはどう違う?
3.敵を知り、己を知れば、百戦して殆うからず

中国 化粧品・コスメ市場の可能性

これを読まれている方は程度の差はあれ、中国での化粧品ビジネスに関心をお持ちだと思います。新型コロナウイルス感染拡大以降はそれまでのようにはいかないものの、中国に行かれた経験のある方も多いのではないでしょうか。中国の化粧品業界は、“桁違いの規模感”“圧倒的なスピード”そして“おびただしい数量”を伴って迫りくる強烈なエネルギーや、“明日は今日より良くなる”という強い自信に溢れた雰囲気に満ちています。

中国が世界第2位の化粧品市場規模となったのは、2013年前後と言われていますが、その後も飛躍的な拡大が止まりません。中国国家統計局の発表によると、2018年の化粧品小売総額は前年比4.2%増の2,619億元(約4兆2,690億円、1元=16.3円/2021年2月1日)。2018年の日本の化粧品出荷額が1兆6,941億円であることから、中国はすでに日本の約2.5倍の市場となっています。

そして何より重要なことは、中国市場はまだ発展段階であり、さらなる拡大余地が見込まれる有望市場であることです。そのように判断できる根拠として、以下のような要素が挙げられています。

  • 一人当たり消費額で見ると日本の数分の1程度にしか過ぎず、若年層の消費拡大、地方都市の消費額伸長等により、市場規模の拡大が期待できる。
  • これまでの売れ筋はスキンケア製品であったが、若年層を中心としたメーキャップの習慣の広がりとともにメーキャップ製品が売上伸長してきている。
  • 都市部のホワイトカラーを中心に、男性のスキンケア意識が高まりつつある。
  • 収入の増大に伴い、高価格帯マーケティングの需要が拡大している。

中国市場は、このように今なお大変魅力的であり、多くの日系企業の進出が進んでいます。そして実際の中国進出に際して、どのような商品をどのように販売するかについて様々な工夫が凝らされています。

ところが、中国市場に挑戦するすべての企業が、必ずしもバラ色の結果にはなっている訳ではないようです。そこには、さまざまな理由が考えられます。日本で行われているマーケティングが通用しないことも多々あるようですが、それについては別の場でご確認いただくとして、今回は商品を薬事登録する際のハードルとその対処について、ご紹介します。

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中国「特殊化粧品」は日本の「医薬部外品」とはどう違う?

2021年1月1日、中国化粧品領域の最上位の法規である《化粧品監督管理条例》(以下、《新条例》)が施行されました。これまで最上位であった法規は1990年1月1日施行の《化粧品衛生監督条例》であり、実に31年振りの改正です。しかも今回は単なる最上位法規の改正にとどまらず、2020年12月15日の時点で17の下位法と7つの試験法についての意見募集稿が発布され、「化粧品法規の“総取り換え”」と呼べるような様相を呈しています。

話は少し変わりますが、中国での化粧品ビジネスに関心がある方であれば「特殊化粧品/特殊用途化粧品」という言葉を耳にしたことがあると思います。そして、それは「日本の『医薬部外品』によく似ている」と言われてきました。ところが、今回の「中国化粧品法規の“総取り換え”」の中で、“特殊化粧品”の規定が大きく変わりました。

《新条例》の第16条では、ヘアカラー製品、パーマ製品、シミ取り・美白製品、日焼け止め製品、抜け毛防止製品および新効能を訴求する製品は、“特殊化粧品”として管理されると規定されました。日焼け止め製品と新効能を訴求する製品以外は日本では医薬部外品として管理されていることもあり「特殊化粧品は医薬部外品と似ている」との認識が広まったのではと推察しますが、「中国の特殊化粧品は日本の医薬部外品とは似ているが違うもの」と認識した方が安全です。

例えば《新条例》第4条に「国家は、リスクのレベルに応じて化粧品を分類し管理する。化粧品は特殊化粧品と普通化粧品に分けられる。国家は特殊化粧品に対して申請/承認管理を行い、普通化粧品に対して届出管理を行う。」と規定されています。すなわち“特殊化粧品”とは、“普通化粧品”よりも安全性上のリスクが高く、より一段厳しい管理が必要な化粧品として管理されていることがわかります。

もう一つ注目すべきは、《新条例》第6条で「化粧品申請者/届出者は、化粧品の品質安全性と効能訴求に対して責任を負う」と規定されていることです。中国国家は、安全性リスクに対しては注目し法規で規定しているのに対し、効能訴求に対しては企業責任としている、少し極端な言い方をすると「効能訴求については、安全性リスク程、重視していない」ということになります。

この結果、具体的にどのような状況が生じているのでしょうか。美白化粧品を例として見ていきましょう。

日本の「医薬部外品」の場合、「原料規格で規定されたその製品固有の有効成分が、国が承認したある一定量配合』されています。そしてこの原則が維持されている限り、前例をもって承認を受けることができます。一方、中国の「特殊化粧品」の場合は「企業が任意に選定した有効成分を、任意の量配合」することが可能です。

ただ、一つ中国ならではのハードルがあります。それさえクリアすれば任意の成分量で、美白製品として上市することができます。そのハードルとは何か?それは「中国で規定された美白効能試験法で評価され、その製品は有効であるというレポートを得なくてはいけない」ということです。それについては次の記事②中国向け商品のパッケージ上で訴求できること、できないことで詳しく説明します。

改めて、「中国の『特殊化粧品』は、日本の『医薬部外品』と似た側面がないわけではないけれども、基本的に別物である」との認識を持つことを、お勧めします。

敵を知り、己を知れば、百戦して殆うからず

これは、孫子の言葉の中でも最も有名な教訓の一つです。孫子は、戦いの際に敵情を知ることと、客観的に自分を知ることが大切であると説いています。御社の製品をより早く、より確実に上市させることについても、この教訓はとても良くあてはまります。

「敵情を知ること」とは、御社の商品を薬事登録するために必要な要件を把握すること。「客観的に自分を知ること」とは、御社の商品の内容を把握することです。その上で薬事申請を行なえば、的確な薬事登録が可能となります。

以下、
②中国向け商品のパッケージ上で訴求できること、できないこと
③一般貿易と越境EC貿易の違い
と順次、中国の化粧品薬事についてご紹介します。再見!

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