健康食品と栄養成分表示について。消費者の関心が高い成分とは?

  • 2020.11.19
健康食品 栄養成分表示

消費者の食に対する安全意識の高まりと共に、販売者には正しい成分把握と表示がより求められています。今回は健康食品の成分表示をメインに、消費者から高い関心を示す成分を問い合わせや販促効果といった観点から解説します。

目次
1.健康食品と栄養成分表示について
1-1.栄養成分表示とは?
1-2.健康食品と表示義務
1-3.健康食品と栄養成分表示
2.健康食品で消費者が高い関心を示す成分とは?
2-1.健康食品で消費者からの問い合わせが予想される成分例
2-2.康食品で販促効果が予想される有用成分例
3.まとめ

健康食品と栄養成分表示について

消費者の関心が高い成分について解説する前に、健康食品と栄養成分表示を含めた「表示」における基礎について確認しておきましょう。

栄養成分表示とは?

食品表示法に基づいて、消費者に販売される容器包装に入れられた加工食品及び添加物では、食品に含まれる栄養成分が義務付けられており、その表示のことを「栄養成分表示」といいます。
栄養成分表示を含めた「食品表示」について、以前は「食品衛生法」「JAS法」「健康増進法」で言及され、非常に複雑でわかりづらいものでした。しかし、2015年4月に「食品表示法」に一本化され、「食品表示基準」が策定されました。そして、経過措置期間(加工食品と添加物は5年/生鮮食品は1年6か月)を経て、2020年4月より食品表示法に則った表示に切り替わりました。

健康食品と表示義務

サプリメントなどの健康食品は「食品加工法」という法律で加工食品に分類されるため、上述の食品表示法に順じた記載が求められます。その食品表示法で加工食品に対して義務づけられているのは以下の項目です。

  • 名称
  • 保存の方法
  • 消費期限又は賞味期限
  • 原材料名
  • 添加物
  • 原料原産地名
  • 内容量又は固形量及び内容総量
  • 食品関連事業者の氏名又は名称及び住所
  • 製造所又は加工所の所在地及び製造者又は加工者の氏名又は名称 等

※食品の種類などによっては義務とされている項目が異なります。
※原料原産地名について、茶など従来からあった特定のものを除いて、2022年3月31日まで移行期間中です。

健康食品と栄養成分表示

上の表示に加えて、これまでは任意だった以下5項目が義務化され、これが「栄養成分表示」になります。

  • 熱量(エネルギー)
  • たんぱく質
  • 脂質
  • 炭水化物
  • ナトリウム*

*ナトリウムは「食塩相当量」で表示。任意にナトリウム量を表示する場合は食塩相当量を括弧書き等で併記する

そのほか、表示が推奨されている栄養成分に「飽和脂肪酸」「食物繊維」があります。また、任意で表示されている栄養成分でいうと、ミネラル(亜鉛、カリウムなど)、ビタミン(ビタミンA、ビタミンB1)、コレステロールなどが挙げられます。

出典/参考:
消費者庁 栄養成分表示について(https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/nutrient_declearation/

健康食品で消費者が高い関心を示す成分とは?

健康食品と栄養成分表示の基礎を踏まえて、消費者の関心が高い成分とはなんでしょうか。「関心が高い」というのは決してポジティブな面だけでなく、安全性を問うケースもあります。ここでは、問い合わせが予想される、つまり事前に分析すべき成分と販促効果が予想される有用成分という観点でそれぞれ一例をご紹介します。

健康食品で消費者からの問い合わせが予想される成分例

消費者にとって理解度が高くない成分については特に問い合わせが予想され、あくまで一例ですが、以下のような成分が挙げられます。専門の検査機関に依頼しても分析には数週間かかるケースもありますので、事前にしっかり準備しておく必要があるでしょう。

  • 重金属・ヒ素:食品の安全性に関する1つの指標
  • 残留農薬:食品の安全性に関する1つの指標
  • 放射性物質:食品の安全性に関する1つの指標
  • トランス脂肪酸:摂りすぎると動脈硬化のリスクが高まる脂肪酸の1種
  • ビタミンK(主に青汁):血栓ができるのを防ぐ医薬品ワルファリンカリウム製剤の作用を阻害するビタミンであるため、医薬品ワルファリンカリウム製剤を服用されている方は特に注意が必要な成分
  • カリウム:腎機能が低下している方は、摂取が制限される成分
  • カフェイン:特に女性の方が気にする成分

健康食品で販促効果が予想される有用成分例

上述した通り、健康食品には、食品表示法で義務とされる栄養成分に加えて、表示が推奨されている栄養成分や任意で表示されている栄養成分があります。これらをパッケージや販促物に任意で記載することで、消費者に商品の魅力や価値を訴求し、購入を促すことが期待できる有用な成分も存在します。

有用な成分の一例としては、以下が挙げられます。これらの成分は知名度もあり、商品力の訴求により販促効果が予想されます。

  • ビタミン(ビタミンCや葉酸など)
  • ミネラル(カルシウムや亜鉛など)
  • ポリフェノール(アイケア成分のビルベリー等の有用成分)
  • イソフラボン(女性に人気の高い大豆などに含まれる有用成分)
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まとめ

いかがでしょうか。健康食品における栄養成分表示を踏まえて、消費者の関心が高い成分を解説しました。販売者は、食品表示法に義務づけられた項目だけでなく、商品を購入した消費者からの問い合わせを想定し、あらかじめ分析等の準備をしておくことでスピーディーな回答が可能となります。そして、それが消費者からの信頼性を高め、結果として売り上げにもつながっていくのです。

*健康食品には、今回取り上げた「食品表示法」以外に「食品衛生法」「健康増進法(栄養成分表示、誇大広告の禁止)」「医薬品医療機器等法」「景品表示法」「特定商取引法」など関係する法令があります。

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※1:日本製薬団体連合会ホームページ、医薬品等承認情報に基づき集計。調査期間:2016年1月1日~12月31日(当社調べ)
※2:消費者庁2023年1月20日発表情報より作成【許可取得実績数300件】
※3:消費者庁公開情報の製造受託を主たる業務とする企業の届出情報を基に、届出件数、独自エビデンス数を抽出・集計。(2022年8月31日時点、自社調べ)

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