「サンプル(試作品)」の評価方法 − 化粧品・コスメOEM商品開発を円滑に進めるコツ

  • 2024.07.05

プロセスが複雑で、長期戦になる化粧品・コスメの商品開発。前回は、プロジェクトを円滑に進行し、短期間で完了させるコツとして、初期プロセスにおける「商品概要」の重要性についてお伝えしました。

今回は、商品開発プロセスの遅延を防ぐための、「サンプル(試作品)」の評価方法を解説します。

目次
1.サンプル評価の難しさとは
2.①感覚の評価を数値化する
3.②共通の評価アンケート項目を使用する
4.③言葉の定義をすり合わせる
5.まとめ

サンプル評価の難しさとは

化粧品・コスメの商品開発プロセスにおける「サンプル(試作品)評価」は、理想の商品を作り上げるための非常に重要な工程です。

特定のOEMメーカー1社と進める場合もですが、複数のOEMメーカーに声がけをして進める場合はさらに多くのサンプル(試作品)が集まります。また、自分だけで評価すると不安ですが、複数のメンバーで評価すると人によって評価にバラつきが出てしまう、社内で声の大きな人の声が優先されてしまうなど、別の難しさが発生します。

そのため、「いったいどのように評価すればよいのか?」といったお悩みの声を、当社も多くのお客様からお聞きします。

サンプルの評価が終了すると、依頼したOEMメーカーにフィードバックを行います。評価→フィードバック→サンプル作成の流れを繰り返すことで、商品を完成させていくのです。この時、微妙な言葉のすれ違いが起きると、何度もやり取りが必要になり、イメージ通りの商品を完成させるまでに予想よりも長い期間かかってしまうといった事態につながります。

ここからは、当社も実践するサンプル(試作品)評価の方法を解説します。

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①感覚の評価を数値化する

そもそも化粧品・コスメの評価は「官能的」であり、「つけ心地」や「質感」は、なかなか言葉では言い表せません。そこで当社では、「感覚」を「数値化」して伝えることを実践しています。

例えば、

【化粧水】
手にとった時:シャパッとする ← 1 2 3 4 5 →  トロッとする
馴染ませている時のなじみ:肌の上に残る  ← 1 2 3 4 5 →  なじみが早い
使用感のしっとり感:さらっと  ← 1 2 3 4 5 →  しっとり
オイル感:オイル感少  ← 1 2 3 4 5 →  オイル感多
馴染んだ後:さらっと ← 1 2 3 4 5 → しっとりと
被膜感:ない ← 1 2 3 4 5 → あたえる

【クリーム】
手に取った時:ツノがたつ ← 1 2 3 4 5 →  ツノがたたない
粘度:やわらかい ← 1 2 3 4 5 →  硬い
伸び:ピタッと止まる ← 1 2 3 4 5 →  伸びる
使用感のしっとりさ:さらっと ← 1 2 3 4 5 →  しっとり
コク:少ない ← 1 2 3 4 5 →  コクを出す
馴染んだ後:さらっと ← 1 2 3 4 5 →  しっとりと
被膜感:ない ← 1 2 3 4 5 →  あたえる

という具合です。「感覚」を項目に分け、さらに「数値化」することでブレを少なくします。

②共通の評価アンケート項目を使用する

次に、複数で評価する際のバラツキを防止する方法として、共通の評価アンケート項目を策定して、それを基に評価を実施することです。

以下は、評価アンケートの項目例です。

1. OEMメーカー名/サンプル番号
2. 試した日時(朝/夜など)
3. 体調や肌の状態(肌状態が何かの要因で影響を受けていないか)
4. 他に使用しているアイテム
5. 5段階、あるいは10段階評価項目

このように項目を決めておくことで、取りまとめの際もブレが少なくできます。

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③言葉の定義をすり合わせる

また、評価で挙がった言葉の定義を、細かくすり合わせることも重要です。

例えば「保湿力」といっても、「エモリエント効果(皮膚からの水分蒸散を抑えてうるおいを保ち、皮膚を柔らかく保つこと)」なのか、「ヒューメクタント(皮膚に水分を与え乾燥から守る吸湿性の高い水溶性の成分の吸湿性)」なのかなど、可能な限り細かく分けておく必要があります。

まとめ

いかがでしょうか?今回は、化粧品のサンプル評価を効率的に行うための方法についてご紹介しました。

さらに詳しくは、こちらの記事を参照ください。

化粧品OEM開発のサンプルの正しい評価方法。フィードバックのコツも解説
【化粧品OEM開発のお悩み解決!⑤】サンプルフィードバックで失敗しない方法

東洋新薬ではこうしたサンプル評価の方法も含め、貴社の化粧品・コスメ商品開発をサポートします。お悩みの際は、ぜひお声がけください。

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※1:日本製薬団体連合会ホームページ、医薬品等承認情報に基づき集計。調査期間:2016年1月1日~12月31日(当社調べ)
※2:消費者庁2023年1月20日発表情報より作成【許可取得実績数300件】
※3:消費者庁公開情報の製造受託を主たる業務とする企業の届出情報を基に、届出件数、独自エビデンス数を抽出・集計。(2022年8月31日時点、自社調べ)

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