【化粧品OEM開発のお悩み解決!⑭】製造委託先を変更することはできますか?〜「乗り換え」時の注意点

  • 2022.04.25

Vol.14の今回は、化粧品・コスメ商品のOEM製造委託先のリプレイス、「乗り換える」際の注意点について解説します。

目次
1.製造委託先を変更することはできますか?〜「乗り換え」時の注意点
1-1.乗り換え時の注意点① 契約内容
1-2.乗り換え時の注意点② そのままの処方が踏襲できない

製造委託先を変更することはできますか?〜「乗り換え」時の注意点

お客様により「化粧品の製造委託先は1社に決めている」「化粧水はA社、乳液はB社、クレンジングはC社と目的によって委託先を変えて使い分けている」など、さまざまなケースがあります。

そんな中、「現在製造している商品を別の委託先で作りたい」と希望され、当社に「乗り換えられますか?」とのお問い合わせをいただくことが、多々あります。

<製造委託先「乗り換え」の理由例>

  • 予想以上に商品の売上が伸び、現行の委託先の小規模なキャパでは製造が追いつかず、納期に遅れが目立つ
  • 商品ラインナップが増えるに従い委託先が増えてしまい、問い合わせや管理の業務処理が増大。委託先を絞り、対応をスリム化したい
  • 当初期待した対応をしてもらえず、不満がある
  • 海外への展開を考えた時、現状の委託先では不安がある
  • 現状の委託先にはない、優れた技術を持つ新たな委託先に製造を頼みたい

などなど・・・

しかし、委託先を乗り換える際は、さまざまな課題が伴います。
「乗り換え」時の注意点を見ていきましょう。

乗り換え時の注意点① 契約内容

必ず現状の製造委託先と、自社との契約内容を確認しましょう。人事異動や退職などで担当者が変更になり、当初の契約内容を把握できていないケースは少なくありません。

契約上、他社への乗り換えに制限がかかっていたり、特定の商品の処方は他社では製造しない、〇〇の成分を使う場合は当社だけ、といった条項が含まれていることがあります。

のちのち問題に発展しないよう改めて契約書を確認し、本当に乗り換えが可能か否かを確認してみてください。

乗り換え時の注意点② そのままの処方が踏襲できない

製造委託先が開発・保有している「処方」は、各社のノウハウや技術が詰まった資産とも言える重要なものです。そのため特別な理由がない限り、基本的に処方で使用している原料名(メーカーも含め)、成分配合量や製造方法などは、お客様側にも開示されることはありません。

なんらかの理由で処方にまつわる情報を得ていたとしても、ブランドオーナー企業と委託先は秘密保持契約を結んでおり、開発中に得た処方情報を外部へ漏らすことは禁止されています。

その為、従来品とまったく同じ商品を作ることは難しいのです。

「商品の全成分表が表示されているのに、それでわからないの?」と質問を受けることがあります。全成分表を見れば、おおむねどのような原料を使用しているか、どのような処方骨格をしているかは、わかる人が見ればわかります。しかし、表示名称だけで配合量まで把握することはどんな優れた処方技術者でも難しいのです(もしそれができるのであれば、あの有名なクリームやあの乳液を、誰でも作れてしまうことになります)。

そのため、乗り換え後の委託先としてできることは、現行品に極力使用感を近づけること、あるいはリニューアルを機に、異なる処方をご提案することです。

いかがでしょうか。今回は製造委託先の「乗り換え」にまつわる注意点を解説しました。
大切な商品の製造委託先を思い付きで変更することはリスクを伴います。

慎重に検討を重ね、本当に変えて良いかどうかをご判断ください。

次回は、もう一つの乗り換え時の注意点「パッケージ」について解説します。

化粧品における薬機法違反を解説。事例・失敗談・対策まとめ

<関連情報>
化粧品OEMサービス
化粧品・コスメOEMとは?~ODMとの違い・工程と期間・依頼時のコツ

無料化粧品OEM開発のお悩み解決!Vol.1

化粧品OEM商品開発における「よくあるお悩み」について、具体的な解決のためのヒントを解説します。

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※1:日本製薬団体連合会ホームページ、医薬品等承認情報に基づき集計。調査期間:2016年1月1日~12月31日(当社調べ)
※2:消費者庁2023年1月20日発表情報より作成【許可取得実績数300件】
※3:消費者庁公開情報の製造受託を主たる業務とする企業の届出情報を基に、届出件数、独自エビデンス数を抽出・集計。(2022年8月31日時点、自社調べ)

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