ラフマとは?睡眠・ストレス対策で注目の素材を機能性交えて解説
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- 2022.12.06
睡眠の質を訴求する機能性表示食品で「ラフマ」を含有した商品が増えてきましたが、そもそも「ラフマ」とは何なのでしょうか。本記事では「ラフマ」について取り上げ、最近の研究で発見された「ストレス緩和」の機能性のエビデンスを交えながら、「睡眠・ストレス」のメカニズムや対策について解説します。
- 目次
- 1.ラフマとは?
- 1-1.ラフマの基礎知識
- 1-2.ラフマに含まれている成分
- 2.ラフマで期待される効果
- 2-1.ラフマエキスの機能性
- 2-2.ラフマエキスの新たな機能性
- 2-3.ラフマエキスによる「睡眠・ストレス」への効果のメカニズム
- 3.「睡眠・ストレス」のメカニズムと対策
- 3-1.「睡眠・ストレス」のメカニズム
- 3-2.「睡眠・ストレス」への対策
- 4.ラフマの摂取方法
- 5.まとめ
ラフマとは?
ラフマの基礎知識
ラフマとは、中国を原産とする、キョウチクトウ科の多年生植物です。
中国の伝説の湖「ロプ・ノール(羅布泊)」付近に自生しており、毎年6~7月頃には、薄紅色の綺麗な鐘型の花をつけることが知られています。その昔、麻のような繊維として利用されていたことが由来となり、中国では「羅布麻」と呼ばれています。
ラフマの葉は、中国で古くからお茶として親しまれてきたハーブの一種です。「不眠」や「心の安定」に対する民間薬として愛用されており、ラフマ茶をよく飲む地域では病気が少なく、長寿の人が多いとされています。
このような歴史から分かるように、ラフマは伝統的な「睡眠・ストレス」対策として、現地の方に愛用されてきたことが伺えます。
ラフマに含まれている成分
ラフマ葉には、ヒペロシド、イソクエルシトリンなどのフラボノイドが含まれており、この2つの成分が睡眠・ストレス対策の「ラフマ含有商品」として注目が高まっている理由になります。
上述の通り、中国では民間薬として愛用されていますが、日本では現在薬として認可されていません。そのため、2つの成分を含んだ「ラフマ含有商品」は主に機能性表示食品として活用されています。
ラフマで期待されている効果
ラフマエキスの機能性
ラフマエキスは、ラフマ葉から抽出した機能性素材で、ラフマ葉に含まれるヒペロシド、イソクエルシトリンといった成分により、睡眠の質を高めて眠りの深さを向上させる作用があることが臨床試験で確認されています。
ラフマエキスの新たな機能性
上記の機能性に加えて、ラフマエキスの新たな有効性を東洋新薬の研究によって発見しました。それは、「精神的ストレス緩和」、睡眠から派生する日中の悩みである「日中眠気緩和」や「集中力維持」の作用です。
東洋新薬が行った試験では、PC/スマホの使用、仕事、家事、人間関係(夫婦関係を含む)、勉強などにより精神的ストレスや身体的疲労を感じている方を対象に、ラフマエキスを含む食品を4週間摂取しました。その結果、ラフマエキスを含まないプラセボ食品を摂取した被験者と比較して、下記の改善作用が確認されました。
- 精神的ストレスを緩和する作用
- 日中の眠気を緩和する作用
- 集中力を維持する作用
出典:藤木ら, 薬理と治療, 50, 733-741, 2022
ラフマエキスによる「睡眠・ストレス」への効果のメカニズム
上述の通り、ラフマエキスにはヒペロシドおよびイソクエルシトリンという成分が含まれており、いずれもケルセチンを骨格とした単糖(ガラクトースおよびグルコース)の配糖体になります。そしてこの2つの成分が、「睡眠・ストレス」への効果を及ぼしているものと考えられます。というのも、ヒペロシドおよびイソクエルシトリンは、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンの分解を抑制し、脳内のセロトニン量を維持する働きがあるのです。
セロトニンは睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンへと代謝されるのですが、脳内のセロトニンが維持されることで、メラトニンが睡眠の質を改善する作用を示すと考えられます。
また、日常生活で感じる精神的ストレスによって睡眠の質が低下することが知られておりますが、脳内にセロトニンが維持されることで、精神的ストレスが緩和され、最終的には睡眠の質が改善されると考えられています。
つまり、ラフマエキスのヒペロシドおよびイソクエルシトリンという成分によって、「幸せホルモン」が脳内のセロトニン量を維持する働きが「睡眠・ストレス」への効果の要ということです。
以上の作用をまとめて図示すると、以下のようになります。
「睡眠・ストレス」のメカニズムと対策
「睡眠・ストレス」のメカニズム
では、睡眠ホルモンのメラトニンや幸せホルモンのセロトニンは、それぞれどのようにして「睡眠・ストレス」に作用するのでしょうか。
メラトニンは、セロトニンから合成される、脳の松果体から分泌されるホルモンです。メラトニン受容体を介して活動抑制性のシグナルを伝達することで、睡眠を促す作用があります。
メラトニンは、太陽の光を浴びてから14-16時間後に分泌されるため、夕方の暗くなる頃に分泌が始まり、夜間にかけて分泌され、朝方の明るくなる頃に分泌が収まることが知られています。夜にスマートフォンを触っていると眠れなくなると言われているのはこのためです。夜に浴びる明るい光によって今は昼だと脳が判断し、メラトニンの分泌が抑制されてしまいます。メラトニンは睡眠を促すだけではなく、光によって体内リズムを調整する役割も担っているのです。
セロトニンは、必須アミノ酸の一種であるトリプトファンから合成される、脳幹の縫線核から分泌される神経伝達物質です。興奮性のホルモンであるノルアドレナリン(恐怖・驚きなど)やドーパミン(喜び・快楽など)などをコントロールすることで、ストレスに対処し、心身のバランスを整える作用があります。
メラトニンとは逆に、セロトニンは太陽の光を浴びることで分泌が始まるため、朝方の明るくなる頃に分泌が始まり、日中に分泌され、夕方の暗くなる頃に分泌が収まることが知られています。冬や梅雨の時期に気分が落ち込んで安定しないのは、日照時間が短く、太陽の光を浴びる時間が少なくなり、セロトニン分泌量が低下するためといわれています。
これらのように、セロトニンとメラトニンは密接に関係しており、それぞれ日中のストレスと夜間の睡眠に重要な役割を果たしています。セロトニンとメラトニンの関係性を図示したものが以下になります。
「睡眠・ストレス」の対策
ここまで、「睡眠・ストレス」には、セロトニンやメラトニンが重要であることを解説してきました。
では、セロトニンやメラトニンを増やすためには、どのようにすればよいのでしょうか。
例として、次のように行動し、生活習慣を改善することが重要と考えられています。
- 朝日をしっかりと浴びる
- 適度な運動を行う
- 就寝前にスマホなどのブルーライトを発するものを見ない
- トリプトファンが豊富に含まれる食べ物(肉や魚、乳製品、大豆製品等)を食べる など
また、セロトニンやメラトニンを増やす作用が期待できるサプリメントも、これらの生活習慣の改善とあわせて摂取することで、「睡眠・ストレス」を対策できると考えられます。
ラフマの摂取方法
睡眠・ストレスへの機能性があることが分かりましたが、このラフマを摂取する場合、どのような手段が考えられるでしょうか。
食べ物や飲み物、サプリメントといった種類があります。食べ物の場合は、お菓子やゼリーといった形態が考えられます。飲み物は、ラフマ葉をブレンドしたお茶などのドリンクが手に取りやすいでしょう。サプリメントは、錠剤やカプセル等、消費者が手に取りやすい形状で開発するのが良いでしょう。
まとめ
いかがでしょうか。今回はラフマについて取り上げ、ラフマの基礎知識から機能性、東洋新薬が発見した新たな機能性、そしてメカニズムまで解説しました。ラフマエキスが「睡眠・ストレス」へ効果があるということを理解していただいたかと思います。ラフマに関するこの記事が、少しでも貴社の商品開発にお役立ちできれば幸いです。
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