UVケア・日焼け止めOEMの基礎知識

  • 2021.04.09
日焼け止め OEM

日焼け止めは化粧品の中でも使用頻度が高く男女共に需要があるため、さまざまなターゲットに向けた商品が販売されています。

そこで今回は日焼け止めをOEMするなら知っておきたい日焼け止めのから基礎知識からトレンド情報までをご紹介します。

日焼け止め市場で売れる商品開発を行っていくためには、競合との差別化を図る処方設計を検討していく必要があります。今回ご紹介する日焼け止めの基礎を抑えて上で、商品の強みとなる訴求内容を検討してみてください。

目次
1.紫外線が強い時間帯と季節はいつ?日焼け止めの塗り始めはいつから?
2.「SPF」「PA」とは何か?
3.ノンケミカル処方とは?
4.ウォータープルーフとは
5.まとめ

紫外線が強い時間帯と季節はいつ?日焼け止めの塗り始めはいつから?

紫外線とは、太陽から降り注ぐ光のうちUVC(200~280nm)・UVB(280〜320nm)・UVA(320〜400nm)の3つの領域を指します。

この中で地上に届くのはUVB・UVAの2つ。UVC、すなわち280nmよりも短い波長の光は、オゾン層と呼ばれるフィルターでカットされます(近年、オゾン層破壊などの地球環境変化により地上に届く紫外線は増えているとも言われています)。

日本で1日に降り注ぐ紫外線が最も強いのは昼の12時頃。午前10時〜14時の間で1日の半量の紫外線が降り注ぐという研究結果もあります。紫外線は1年を通して地上に降り注いでいますが、最も強い季節は、5〜7月です。

紫外線量は世界保健機関(WHO)が定めるUV指数(UVインデックス)に基づき、気象庁「紫外線情報」として提供されています。UVインデックスは、紫外線がヒトに及ぼす影響の度合いを数値化しています。

その指標に基づくと実は3〜10月、ほぼ1年間を通して日焼け止めの使用が推奨されているのです。

紫外線の皮膚への悪影響は世界的に知られるところとなり、エイジングを加速させる「光老化」として一般消費者にも広く認知されるようになっています。そのため今後、日焼け止めは夏だけの商品ではなくなっていくかもしれません。

環境省「紫外線環境保健マニュアル」

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「SPF」「PA」とは何か?

UVケア商品を選ぶときの一つの指標として知られる「SPF値・PA値」。この正しい意味を理解しているでしょうか?

どちらの値も、「紫外線防止効果の程度」を示しています。この表示はすべてのUVケア商品を比較する指標として用いられるため、日本化粧品工業連合会で測定方法が定められています。

測定には費用がかかるため、OEM開発時は注意が必要です。また、日焼け止めを海外輸出する場合は、例えば中国のように販売する国の基準に則った試験が必要となる場合もあります。
OEMで開発する際は、上記のようなことに詳しいOEM企業をパートナーとして選定しましょう。

中国など海外に化粧品OEMの輸出を検討されている方で、貿易手法の違いが気になる方は下記の記事もご覧ください。
>関連情報:化粧品OEMの中国輸出における、「一般貿易」と「越境EC」の違いとは?

◯SPF値
SPF値はSun Protection Factorの略で主にUVBに対する効果です。SPF値は、世界で用いられている指標です。日本では50+が最高値ですが、表記可能な数値上限などは各国の基準によって若干異なります。海外品ではSPF100など、日本では見られない数値を目にすることがあります。

◯PA値
PA値はProtection Factor of UVAの略で、UVAに対する効果を示します。PA値は1996年日本で初めて確立されました。現在は「+」の4段階数値で表します。このPA表記は、日本などアジアの一部でしか採用されていません。同じUVAのカットを示す表記でも、欧州などでは異なる表記をしています。アメリカでは「Broad Spectrum表示」、欧米では「UVA logo」が用いられています。

ノンケミカル処方とは?

最近の日焼け止めで「ノンケミカル処方」や「紫外線吸収剤フリー」といったワードを目にされることが多いのではないでしょうか。

一般的な日焼け止めは、紫外線吸収剤と紫外線散乱剤を組み合わせて作られています。このうち、紫外線吸収剤を使用していないUVケア製品を「ノンケミカル処方」「紫外線吸収剤フリー設計」と言います。

>関連情報:日焼け止めOEM商品~三相乳化を用いた『ノンケミUV』
>関連情報:「UVケア・日焼け止め」OEM商品開発のコツ~検討時3つのポイント+付加価値4つのアイデア

◯紫外線吸収剤
紫外線吸収剤は有機化合物。光を吸収し、熱など別のエネルギーに変換します。人によっては肌の上で化学反応が起こるため肌への負担となり、肌トラブルの原因となる場合があります。一部の紫外線吸収剤はサンゴ礁への有害性が指摘され、ハワイ州では該当する成分を含んだUVケア製品の販売を禁止しています。そのため、配合を避けた商品が近年では増えています。しかし、なめらかで心地の良い使用感と高い紫外線カット作用があり、欠かせないUVカット成分です。

 

◯紫外線散乱剤
紫外線散乱剤は、顔料の一種である微粒子粉体が肌に並ぶことで紫外線を跳ね返します。白い粉体であるため白浮きしやすいことや、使用感や剤型の選択幅が狭くなることがあります。最近では開発が進み、なめらかな使用感や白浮きしづらい紫外線散乱剤も増えています。

 

幅広い波長の紫外線をカットできる原料の選定や、異なる波長をカバーできる原料を複数配合する点が、UVケアアイテムにおける処方開発の難しさの一つです。

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ウォータープルーフとは

汗をかく時期やプールや海などで使用することも多いのが、UVケアアイテムです。そのため、耐水性やウォータープルーフ処方が欠かせません。

ウォータープルーフとは、水を弾く処方のこと。シリコン、皮膜形成ポリマー、ワックス成分などで肌を覆うことで、UVカット成分が皮脂や汗によって流れ落ちるのを防ぎます。肌への密着性が高いため、せっけんなどでも落ちづらい場合もあり、洗浄が不十分だと肌に残ってしまい、逆に2度洗いなどの洗いすぎでも肌トラブルに繋がる場合もあります。

当社が使用している神奈川大学特許技術の三相乳化法の特徴の一つでもある「耐水性」。石けんで簡単に落ちるのに汗水には強い、日焼け止めOEM開発の重要なポイントです。

>関連情報:三相乳化とは?化粧品事例もご紹介!
>お役立ち資料:三相乳化 技術資料

まとめ

今回はUVケアアイテムをOEM開発するにあたり知っておきたい基礎知識に関してお伝えしてまいりましたが、いかがだったでしょうか。

「SPF値」「PA値」「ノンケミカル処方」「ウォータープルーフ処方」…UVケア製品によく見る表記で、消費者の商品選択の決め手になる指標です。最高スペックの日焼け止めももちろん魅力的です。しかし、皮脂・汗・湿度のマスク三重苦の今、日常使いできる使用感にこだわった日焼け止めの開発や美容成分をたっぷり配合したUV美容液なども、年間を通したUVケアとして求められているのかもしれません。

東洋新薬では、さまざまなUVスペックのOEM処方がご紹介可能です。SPF・PA試験済み処方などもございますので、お気軽にお問い合わせください。

<参考>
気象庁HP:https://www.data.jma.go.jp/gmd/env/uvhp/3-50uvindex_manual.html
新化粧品学第二版
紫外線環境保健マニュアル2020:http://www.env.go.jp/chemi/matsigaisen2020/matsigaisen2020.pdf

【日焼け止めOEM関連情報】
>「UVケア・日焼け止め」OEM商品開発のコツ~検討時3つのポイント+付加価値4つのアイデア
>化粧品・コスメOEMで「小ロット製造」のメリット・デメリット
>ベビースキンケア~赤ちゃん肌の特徴と、ベビー向け洗浄・保湿・UVケアOEM開発のポイント

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※1:日本製薬団体連合会ホームページ、医薬品等承認情報に基づき集計。調査期間:2016年1月1日~12月31日(当社調べ)
※2:消費者庁2023年1月20日発表情報より作成【許可取得実績数300件】
※3:消費者庁公開情報の製造受託を主たる業務とする企業の届出情報を基に、届出件数、独自エビデンス数を抽出・集計。(2022年8月31日時点、自社調べ)

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