SDGsの取り組み -サステナブルパッケージという選択-

  • 2021.02.05
サステナブルパッケージ

SDGsなど、「持続可能な社会」を目指す取り組みに注目が高まっています。
今回は、食品や化粧品における「サステナブルパッケージ」について、事例と導入に際しての注意事項をご紹介します。

目次
1.サステナブルパッケージとは?SDGsへの新たな取り組み
1.化粧品におけるサステナブルパッケージ
2.「サステナブルパッケージ」事例紹介
3-1.FSC®認証パッケージ
3-2.石油由来から植物由来インクへの切り替え
3-3.プラスチック使用量の削減
3.「サステナブルパッケージ」導入にあたっての注意事項

サステナブルパッケージとは?SDGsへの新たな取り組み

近年、何かと目にする機会が増えた「SDGs」。SDGsとは、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に掲げられる、「2030年までに世界が達成すべき17の国際目標」のことです。

いま世界が目指すべき「持続可能な社会への取り組み」は、化粧品における「クリーンビューティ」が支持されることにも表れています。

サステナブルパッケージとは、環境に配慮したパッケージデザインのことを指します。このパッケージは、リサイクル可能な素材を使用したり、パッケージ自体の量を減らすことで、地球環境への負荷を軽減することが可能です。サステナブルパッケージは、企業が社会的責任を果たす一方で、消費者のエコ意識を高める役割も果たし、持続可能な未来を目指す現代社会において、ますます重要性を増しています。環境に優しい製品を選ぶ消費者のニーズに応えるため、企業は積極的にサステナブルパッケージの導入を検討すべきでしょう。

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化粧品におけるサステナブルパッケージ

化粧品業界では、サステナブルパッケージへの取り組みが加速しています。その背景には、環境負荷の低減に貢献し、ユーザーのニーズに応えるという二つの目的があります。

化粧品のパッケージは、製品の価値を高め、ブランドイメージを形成する重要な要素です。しかし、一方で、使い捨てのプラスチック容器などは環境問題を引き起こす大きな要因となっています。

サステナブルパッケージは、こうした問題を解決するための有効な手段です。リサイクル可能な材料の使用、リフィル(詰め替え)システムの導入、過剰包装の削減など、様々な方法があります。これらの取り組みは、化粧品ブランドが社会的責任を果たすだけでなく、消費者の信頼を得るための戦略ともなっています。

サステナブルパッケージの取り組みは、化粧品業界全体の持続可能な成長を支えるだけでなく、消費者の美と健康に対する価値観を反映する形で、ブランドの価値を高める役割も果たしています。化粧品ブランドは、サステナブルパッケージを通じて、より良い未来を創造するための新たな可能性を追求しているのです。

関連記事:サステナブルな化粧品パッケージとは~開発のヒントをご紹介

「サステナブルパッケージ」事例紹介

FSC®認証パッケージ

世界中で森林破壊問題が深刻化する中、適切な森林管理を通して貴重な木材資源を持続させる取り組みとして、責任ある森林管理を世界に普及させることを目的に1994年に設立された国際的な非営利団体がFSC(Forest Stewardship Council®、森林管理協議会)です。

FSCは「適切に管理された森林の木材や、適格だと認められたリサイクル資源を利用した製品に対する認証制度」を設けており、該当する製品には、認証マークを表記することができます。そして消費者がこのFSC認証マークのある製品を購入することにより、環境保全につながる仕組みが構築されています。

容器包装では、商品パッケージやダンボールなどの紙容器にFSC認証資材を使用することができます。

FSCロゴ

石油由来から植物由来インクへの切り替え

2020年12月、印刷業界大手の大日本印刷株式会社(DNP)は食品や日用品の包装材に使うインクを植物由来に全面切替することを発表しました。*1石油由来原料を使用した通常のインキと比べ石油使用量を削減できるほか、温室効果ガスの排出量を削減することが可能となります。インクだけではなく、材質に植物(サトウキビ)由来の原料を一部使用した「バイオマスPET」の開発も各社が注力しており、こうしたものを併用により環境への負荷低減が期待できます。

*1)軟包装用グラビアインキをバイオマスインキに切り替え – 大日本印刷株式会社
https://www.dnp.co.jp/news/detail/10159007_1587.html

インキや材質によって、環境に配慮していることを示すマークを表記することができます。

プラスチック使用量の削減

日本コカ・コーラ株式会社が販売するミネラルウォーター「い・ろ・は・す®」は2009年に発売された当時、ボトルの軽量化に成功したことで話題を集めましたが、更に2020年3月からは100%リサイクルペット素材を用いた「い・ろ・は・す 天然水 100%リサイクルペットボトル」を、全国で発売。*2使用済みペットボトルをリサイクルし、また新たなペットボトルへ生まれ変わらせることで、資源を最大限活用することができます。

*2)い・ろ・は・す 天然水、これからは、100%リサイクルペットへ! – 日本コカ・コーラ株式会社
https://www.cocacola.co.jp/stories/sus_ilohas_200303

味の素グループは2030(令和12)年を目途に、グループでプラスチックの廃棄をゼロにする目標を掲げています。*3すでに「ほんだし®」スティック包材で使用するプラスチック量を削減しており、重量の大きい材質を記載するリサイクル識別マークは「プラ」から「紙」に変更されています。

*3)プラスチック廃棄物削減 – 味の素株式会社
https://www.ajinomoto.co.jp/company/jp/activity/keyword/plastic_waste.html

「サステナブルパッケージ」導入にあたっての注意事項

SDGsに賛同し、持続可能な社会づくりに取り組む企業としては、すぐにでも取り入れたいものばかりですが、「サステナブルパッケージ」導入には、いくつかの注意事項があります。

【コスト】
・材質やインキによっては、資材コストが上がるものがある。

【色】
・インキの色が制限される可能性がある。

【材質】
・例えば食品に直接触れる包材に使用できないなど、使用箇所が制限される場合がある。

【スケジュール(リードタイム)】
・各種認証手続きのため、発注~製品納入までのリードタイムが長くなる場合がある。
・リサイクルPETやバイオマスPETなど資材手配に時間がかかる場合がある。
・仕様によっては製造設備適性の検証を実施する必要がある。

そのため、商品に「サステナブルパッケージ」を検討する際は、早めにメーカーや委託先に相談しましょう。

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※1:日本製薬団体連合会ホームページ、医薬品等承認情報に基づき集計。調査期間:2016年1月1日~12月31日(当社調べ)
※2:消費者庁2023年1月20日発表情報より作成【許可取得実績数300件】
※3:消費者庁公開情報の製造受託を主たる業務とする企業の届出情報を基に、届出件数、独自エビデンス数を抽出・集計。(2022年8月31日時点、自社調べ)

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