中国化粧品・コスメ市場③ 化粧品OEM製品の中国輸出における、「一般貿易」と「越境EC」の違いとは?
- 2021.02.22

中国市場での化粧品ビジネスを検討されている方向けに、中国における化粧品・コスメ市場について解説するシリーズ③の今回は、皆さまの商品をどのような貿易形態で中国に輸出するかというテーマで、「一般貿易と越境ECの違い」についての解説します。
>①「中国の化粧品法規、31年振りの大改正」はこちら
>②「中国向け商品のパッケージ上で訴求できること、できないこと」はこちら
化粧品OEM製品の中国輸出で知っておくべき「越境EC」と「一般貿易」の違い
海外ビジネスを検討中のお客様との会話の中で、「まずは越境ECで試して、感触が良さそうなら一般貿易にして展開を拡大します」とか「この商品は一般貿易では難しそうなので、越境ECでいきます」という具合に「越境EC」が話題に上ることがあります。
まずは、「越境EC」と「一般貿易」のちがいを、化粧品OEM製品の薬事の観点で解説します。
「一般貿易」の場合、化粧品を中国で通関する際には、商品の登録番号(特殊化粧品:承認番号、普通化粧品:備案番号)が必要になります。このため輸入化粧品は、通関前に商品の薬事登録が完了していなければなりません。
一方、「越境EC」の場合は、化粧品を通関する際に商品の登録番号が必要とされません。このことから結果的に、薬事審査を受けていない商品すなわち薬事登録がなされていない商品であっても、輸入が可能となります。
極端な表現をすれば、中国の化粧品法規制に適合していない商品であっても輸入可能です。例えば、これまでご紹介したパッケージ上で「育毛効能」が訴求されている医薬部外品など、「一般貿易では難しい商品」でも、越境ECでは問題なく通関できることになります。
「越境EC」のリスクはゼロなのか?
「越境EC」は薬事上のハードルがなくなる旨の説明をしてきましたが、では「越境EC」なら何もリスクがないのでしょうか? 結論から言えば、リスクはゼロではありません。
では、どのようなリスクがあるかと言えば、その商品を購入された消費者が皮膚トラブルなどの健康被害を受けた場合、損害賠償請求などの民事訴訟により製造物責任を問われる可能性がある、ということです。ただし、商品の責任者(訴訟上では「被告」)=御社が日本にいることから、直接的な実害は考えにくいでしょう。
なお、この健康被害による損害賠償リスクは「越境EC」に限った話しではなく、当然のことながら「一般貿易」の場合でも発生し得ます。ただ、どのような違いがあるかと言うと、前者は訴訟上の「被告(御社)」が日本にいるのに対して、後者は訴訟上の「被告(境内責任者=御社のパートナー企業)」が中国にいることから、結果的に裁判が起こしやすくなります。
化粧品OEMで越境ECを始めるまでの6ステップ
では実際に中国へ化粧品OEM製品を輸出したいとなった際に、どのような流れで進めるべきなのか、販売開始まで7ステップを簡単にご紹介します。
1. 越境ECのビジネスモデルを理解する
越境ECとは、海外の消費者に向けて商品やサービスを販売することです。これまで解説していきた一般貿易との違いなどビジネスモデルの概要や強み、デメリットを理解しすることで販売方法や手数料、法律などの問題・リスクを把握することができます。
2. 販売する商品やサービスを選定する
海外の消費者に需要がある化粧品を選定します。商品を選定する際には、法律なども事前にチャックし、輸出に制限のある商品などは避ける必要があります。
>関連情報:中国の化粧品法規、31年ぶりの大改正
3. 海外のマーケットを調査する
販売する国や地域の市場調査を行い、需要や競合状況、消費者の嗜好などを把握します。マーケットの調査によって、売れる商品に必要なポイントを明確にすることができます。
4. 越境ECプラットフォームを選定する
海外の消費者にアプローチするためには、越境ECプラットフォームを利用することが一般的です。代表的なプラットフォームには、Amazon、eBay、AliExpressなどがあります。販売にかかる手数料や導入までの支援体制などをしっかりと確認しましょう。
5. 販売戦略を立てる
販売戦略を立て、商品の価格設定やマーケティング戦略、配送方法などを決定します。
6. 商品の登録と販売開始
プラットフォームに商品を登録し、いよいよ販売開始です。販売開始後は、顧客サポートや返品・交換対応など顧客満足度を高めるなど施策やサポート体制を構築していきましょう。
まとめ
いかがでしょうか。今回は、化粧品OEM製品を中国へ輸出の検討している方に向けて、「越境EC」と「一般貿易」の違い、「越境EC」のリスクについて解説しました。
東洋新薬は、お客様の商品をより早く、そしてより確実に中国市場に上市できるよう、さまざまなルートを通じて中国薬事に関する最新情報を入手しています。
御社の化粧品を中国でビジネスしたいとお考えでしたら、ぜひお気軽に東洋新薬へお問い合わせください。

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