P2Cを成功させる秘訣とは?パートナー選びやマーケティング施策を解説

  • 2022.09.05
P2C 成功

ユーチューバーやインスタグラマーなどのインフルエンサーの発信力を武器に、とかく話題のP2C(PtoC)。「P2Cとは?メリットやデメリット、販売戦略における6つの注意点を解説」で大きな反響をいただきましたので、今回はP2Cビジネスを成功させるための秘訣をご紹介します。事業会社側、インフルエンサー側双方の視点でのパートナー選び、商品企画やマーケティング施策に関するポイントなどを解説します。

目次
1.P2Cとは?
2.P2Cにおけるパートナーの選び方:事業会社からの視点
2-1.認知度×熱狂度で分類する
2-2.インフルエンサーの認知度と熱狂度の測り方
3.P2Cにおけるパートナーの選び方:インフルエンサーからの視点
3-1.自社でのEC実績がある企業を選ぶ
3-2.自身の影響範囲外に発信してもらえるか
4.P2Cにおける商品選定・商品開発のポイント
4-1.P2Cにおける商品選定のポイント
4-2.P2Cにおける商品開発のポイント
5.P2Cで有効なマーケティング施策・プロモーション手法
5-1.①プレスリリース
5-2.②SNSのギフティング
5-3.③予約販売
5-4.④定期購入
5-5.⑤顧客の声を活用する
5.まとめ

P2Cとは?

P2Cとは何かについて、簡単におさらいしましょう。P2C(PtoC)とは、「Person to Consumer」の略称です。Person=個人がオリジナルのブランドや商品・サービスを構築し、TwitterやInstagram、YouTubeなどのSNSやブログ・メールマガジン・オンラインサロンなどを通じて、ブランドや商品への思いやこだわりを発信しながら、ネット上で直販するというビジネスモデルです。

類似の単語として「D2C(DtoC)」があり、いずれも「インターネットを通じてダイレクトに消費者に商品を販売する」ことは共通していますが、その主体がP2Cは「個人」、D2Cは「企業」である点が、大きな違いです。

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P2Cにおけるパートナーの選び方:事業会社からの視点

P2Cによりビジネスを成長させたい通販・EC事業会社にとって最も大きなポイント。それは、「どんなインフルエンサーと組めばよいのか?」という疑問でしょう。商品を共同開発するインフルエンサー選びの基準は、フォロワー数なのか、商品との相性なのか・・・この疑問を解消するための、1つのフレームワークをご紹介します。

それは「インフルエンサーを、認知度×熱狂度で分類する」という考え方です。

認知度×熱狂度で分類する

 

A) 認知度高×熱狂度高:
熱烈なファンが存在し、知名度も高い芸能人・インフルエンサー。たとえば有料ファンクラブがあるジャニーズなど。プレスリリースを出すだけでもある程度、商品が売れる層です。

B)認知度高×熱狂度低:
認知度は高いものの、強いファンがついているとまでは言えない芸能人、インフルエンサー。どちらかといえば、ブランド系広告などと相性が良い層です。

B) 認知度中×熱狂度高:
熱烈なファンがいるインフルエンサー。コスメ系、キャンプ系、筋トレ系など、「○○系インフルエンサー」と呼ばれ、ニッチなジャンルの場合も多いです。P2Cで狙いたい層です。

C) 認知度中×熱狂度低:
認知度はあるが、ファンはついていないインフルエンサー。たとえば露出多めの美女インフルエンサーで男性ファンはいても女性フォロワーが少ないなど。商品の販売に結び付かないため、P2Cで狙うと失敗しやすい層と言えます。

このように、「インフルエンサー」とひとくくりにせず、どのエリアの特性を持つのか、判断軸を持っておくことが重要です。

インフルエンサーの認知度と熱狂度の測り方

では、これらの「認知度」や「熱狂度」はどのように測ればよいのでしょうか。企画(投稿)が「なんらかのトレンド要因で瞬間的に跳ねている(バズっている)」ケースもありますので、「そのアカウントに熱心なファンがついているのか?」はしっかり精査したいポイントです。

認知度は、

  • フォロワー数
  • チャンネル登録者数
  • 動画の視聴回数
  • 名前のGoogle検索ボリューム
  • ハッシュタグ数

などで、ある程度定量的に計測できます。

熱狂度は、

  • インスタグラマーなら「フォロワー数に対する直近の投稿のコメント数・いいね数の比率」を見ましょう。コメントや投稿率が高い方が、フォロワーの熱量が高いと言えます。
  • ユーチューバーなら「チャンネル登録者数に対する直近の投稿の視聴回数の比率」である程度判断できます。
  • 当然、ストーリー枠や概要欄からアフィリエイトなどで過去に商品を販売した実績のあるインフルエンサーなら、その販売実績も調べておきましょう。

SNSメディアごとにフォロワーの属性を調べられるツールも多数ありますので、うまく活用しましょう。

P2Cにおけるパートナーの選び方:インフルエンサーからの視点

一方で、インフルエンサーはどんな支援会社を選べばよいのでしょう?

自社でのEC実績がある企業を選ぶ

まず言えることは、「自社でのEC実績がある企業を選ぶ」ということです。
インフルエンサーはフォロワーからの信頼残高が生命線です。そのため、なにかとトラブルに繋がりやすいEC未経験の支援会社は、避けたほうが無難です。EC未経験となると、インフルエンサーの立場に寄り添った支援ができない恐れがあります。

自身の影響範囲外に発信してもらえるか

「自身のフォロワー(影響力)の外に発信してもらえるか?」も、重要な視点です。現在のフォロワーに対して販売するだけでは、単に「自身の影響力を現金化するだけ」になってしまいます。

たとえばロフトやハンズなど独自の流通ルートを持っている、支援会社側で広告を打って集客してくれるスキームがある…などなど、インフルエンサー個人だけではできない、相互補完の関係(シナジー)がある支援会社かどうか、しっかり見極めましょう。

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P2Cにおける商品選定・商品開発のポイント

こうしてインフルエンサーと支援企業がタッグを組んだら、商品選定と商品開発に進みます。

P2Cにおける商品選定のポイント

まずは難しく考えず、インフルエンサーの過去投稿から、伸びたものからヒントを得ましょう。たとえば美容系インフルエンサーで過去にヘアオイルの投稿が特に好評だったという場合、商品をヘアオイルにすれば再現性は高いと考えられます。

「残念ながらこれといった商品が見当たらない」という場合は、4択程度でフォロワーにアンケートを取ってみましょう。ご存じの通り、一般的なSNSのコミュニティ・アンケート機能を使えば、簡単に実施できるので試してみましょう。

P2Cにおける商品開発のポイント

販売したい商品が決まったら、次は商品開発です。実はP2Cの最大の難所は、この商品開発工程にあります。

P2Cでは当然、インフルエンサーが納得行く商品を作る必要があります。しかし、インフルエンサー本人は商品開発や製造の専門家ではありません。そのため、インフルエンサーの要望を取り込み過ぎると現実的な開発や製造工程と乖離が生まれて長期化してしまい、「いつまでも商品が完成しない、販売できない」というリスクが高まります。だからといって支援会社側主導で商品開発を進め過ぎると、インフルエンサーは商品に対して愛着が湧かず、熱量が下がってしまいます。

これを解消するには、インフルエンサーと支援会社側で、妥協すべき点と譲れない点を根気強く話し合って進めることが大切です。そのため、商品開発スケジュールは、理想プランとは別に、長期化した場合を予め想定しておく必要があります。

P2C特有の開発方法として、数名のアンバサダーをフォロワーから募り、アンケート、ホームユーステスト(自宅で実際に使用してみて、使用感をフィードバックする)、座談会などに招き、開発に協力してもらうという手法もあります。意見がなかなかすり合わないといった場合は、フォロワーの力も有効利用して、落としどころを探りましょう。

P2Cで有効なマーケティング施策・プロモーション手法

商品が完成したら、いよいよプロモーションです。P2Cでは、通常のECではあまり効果が出ないプロモーション手法が有効なことがあります。ここからは、P2Cにおいて有効なマーケティング施策・プロモーション手法を、いくつかご紹介します。

①プレスリリース

認知度があるインフルエンサーとP2C商品を展開すると、その認知度効果でプレスリリースだけで商品が売れることがあります。プレスリリースは通常のECではあまり効果がないとの評価から実施されないケースも多いものですが、P2Cではもれなく実施しておきたい施策です。

②SNSのギフティング

通常のECでは、「ギフティングは効果が低い」というのが現在は通説です。しかし、P2Cでは通常のECとは異なり、インフルエンサーの影響力が高いため、上手く活用すると通常のギフティングの数倍の成果を出すことができます。

たとえば、「インフルエンサーの知人にインフルエンサーが多い」場合は、その方をリストアップしてギフティング。その際は支援会社からではなく、インフルエンサー本人が直接お願いするのがポイントです。すると「あの有名な○○さんが私に送ってくれた」という感動が生まれ、投稿率も注目度もアップします。こういった施策は、P2Cならでは。わずか数名が取り上げてくれるだけで、広告費に換算すると数百万円の価値を生み出すこともあります。

③予約販売

キャッシュフローが潤沢でない場合は、予約販売も有効な手法です。特にアパレルなどではよく行われます。通常ECではキャンセル率などが気になりますが、先に売上が立つメリットは大きいもの。中には納品前に初回ロットが売り切れ確定してしまうブランドもあります。

④定期購入

通常購入と定期購入を比較すると、定期購入の方が約3倍の客単価になると言われています。P2Cでもコスメやサプリメント商品にはぜひ導入したい手法です。定期購入が適さない商品でも、たとえば「累計購入金額○○円でファン交流会チケットをプレゼント!」といったアイデアで、客単価を向上させることができるのもP2Cならではの強みです。

⑤顧客の声を活用する

商品発送時にインフルエンサー本人の手書きのサンキューレターを同封するといったアクションは比較的よくある手法ですが、購入者特典の動画コンテンツを配信する、購入者専用のLINE公式アカウントを開設するなど、P2Cだからこそできることはたくさんあります。

中でも特に有効なのは、UGC(User Generated Contents:ユーザー生成コンテンツ)。例えば商品を購入したユーザーがInstagram上にレビューを投稿してくれたら何かをプレゼントする、という手法です。投稿されたUGCはインフルエンサー側でInstagramのストーリーなどで引用投稿できます。こうすることで商品の期待値と信頼性を高めながら次の注文を生む、プロモーションの連鎖が生み出せます。

まとめ

いかがでしょうか。P2Cを成功させる秘訣として、パートナー選びや商品開発のポイント、マーケティング施策などを解説しました。これらのポイントを押さえることで、より大きな成功を生み出すチャンスを秘めています。この記事が皆様のお役に立てば幸いです。

東洋新薬は、化粧品・コスメ、健康食品・サプリメントのP2C商品開発において、多くの実績があります。さらに、P2C・インフルエンサーとの商品開発イメージPhotoや動画撮影、配信にもご活用いただける健食・化粧品商品開発専用スペース「クイックラボ渋谷(QLS)」も開設!ぜひ一度、お気軽に東洋新薬までご相談ください!

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※1:日本製薬団体連合会ホームページ、医薬品等承認情報に基づき集計。調査期間:2016年1月1日~12月31日(当社調べ)
※2:消費者庁2024年8月15日発表情報より作成【許可取得実績数300件】
※3:消費者庁公開情報の製造受託を主たる業務とする企業の届出情報を基に、届出件数、独自エビデンス数を抽出・集計。(2024年5月31日時点、自社調べ)

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