コロナ禍で伸長したコスメトレンドを振り返る
- 2021.03.26
コロナ禍で一変した私たちの暮らし。この変化は世界におけるコスメティックにも大きな変革をもたらしました。そこで今回はコロナ禍で伸長したコスメトレンドを振り返ります。
コロナ禍で変化したコスメトレンドは、行動の規制緩和が進む2023年以降においても商品開発のヒントとして注目していく必要がありそうです。
コロナ禍で変化した、コスメとの付き合い方
2020年、COVID-19(新型コロナウィルス)の猛威により世界中でステイホーム生活が中心となり自宅で過ごす時間が増え、それに伴い生活も大きな変化を遂げました。日本よりも過酷な感染状況の欧米では外出制限が国や地域によって定められ、普段の生活においてより厳しい規定が設けられました。
その中で自分に費やす時間が増え、スキンケアを始めコスメとの付き合い方も変化が見受けられました。また、一方でデジタルの開発はコロナ禍を機にさらに加速し、実現可能となったパーソナライズスキンケアの発展も2021年、焦点となることでしょう。
マスクによる肌トラブル~抗炎症スキンケア
日本では考えにくいですが、欧米にはマスクを着用し顔を隠すこと自体に大きな抵抗がある文化が多くあります。そもそもマスクは「病人が付けるもの」「不審者が付けるもの」とのイメージが根深くあり、花粉症だとしても薬の服用で対策し、マスクをすることは滅多にありません。そんなマスク着用に慣れない人々にとってマスクが肌に与える影響は大きく、2020年は肌荒れやニキビに悩む人が続出しました。新しい言葉で「MASKNE」=MASK(マスク)+ACNE(アクネ)という、マスクによってできたニキビを指すワードが生み出されたほどです。
長期化するマスク生活と共に2021年は、肌荒れやニキビの総称「抗炎症」スキンケアがより注目を集めると予想されています。たとえば肌を穏やかに鎮静させる成分「ツボクサエキス(センテラアジアチカ)」が配合された「CICAケア」が世界中でより定番化するかも知れません。
セルフケア~快適、幸せがキーワードに
多くの時間が自宅の中となるストレス、またコロナの不安からも、人々が使うお金は自分自身にとってより快適で、幸せになるものに費やされる傾向になりました。2020年のマーケットにも変化があり、日常のスキンケアルーティンに加え、時間と手間がかかるフェイスマスクの販売が好調であったり、長時間見ているスマホ、PCなどのデジタルデバイスから少し離れた「入浴時間」をスパとして特別な時間と捉える動きでリラックスして過ごせるバスアイテムも売上が伸長しました。
より自宅時間が長期化されることで、2021年も「快適になる、幸せに感じる」アイテムが選ばれる事でしょう。また、従来最低限のボディケアを行っていた人達が熟練化することでより洗練されたアイテムを手に取る機会が増え、そこからまた新たな使い方や身体の部位に対するニーズが生まれ、商品の香りやテクスチャー、パッケージなどを通じて「人々の心身に幸せを贈る」アイテムが生まれる事でしょう。
グリーンビューティー~段ボールの中のブランドコミュニケーションとエコ配慮
2020年は店舗を訪れる機会が激減し、通信販売が中心となりました。従来、店舗ですてきな店員さんがブランドの紙袋に商品を入れてくれて、優越感と高揚した気持ちで帰宅する・・・そんな経験が、いまや段ボールで自宅に商品が届くことが日常となりました。
そこで各ブランドは、それぞれのブランドの世界観を展開し、「段ボールの中身」を消費者に対しブランド価値を伝えるコミュニケーションツールにする必要があります。さらに昨今の環境配慮の流れから過剰包装も嫌われ、一度しか使われない化粧箱や梱包材を何かで代替し、ごく限られた資源で展開する必要性が高まり、パッケージデザイナーの力が試される状況となっています。
SDGs、環境配慮に焦点を当てた「GREEN BEAUTY(グリーンビューティー)」という流れも「クリーンビューティー」と共に、世界で発展してきました。SDGsへの意識や認知度が高まる中、環境配慮の姿勢を示す企業は投資家からも高く評価され、将来的な発展もより期待されます。
例えば容器をリサイクルするシステムを構築したり、プラスチックに代わる新しい素材を採用したり。大手ブランドもリフィルのクリームを販売開始し、SDGsがコスメティック市場の流れを大きく変えるかも知れません。
より細分化されるニーズと「スーパーパーソナライズ」
2020年において忘れてはならない「Black Lives Matter」運動。構造的な人種差別を訴える動きが、ジョージ フロイドさんの死をきっかけに向き合うきっかけとなり、世界を大きく動かしました。アメリカでは薄い色しかなかったバンドエイドも有色人種の肌に合わせて販売を開始(かつて黒人の肌用も販売したが販売不調で廃版だった)するなど、有色人種の肌の色や肌質、髪質の違い、それに伴う悩みに多くの美容に関わる企業が検討を始めました。
従来、白人がリードをしてきた欧米の美容業界は白人でサンプルを取られることが多く、肌質も白人用に開発されることが一般的でした。メラニンが多い黒人の肌は実はとても乾燥に弱く、オイルリッチな保湿が必要とされます。今まで焦点が当てられなかったマイノリティーの肌色、肌質の人のニーズにもリーチする「スーパーパーソナライズ」化が今後は求められます。
そこでの問題は、選択肢が増えることで消費者が自分に合った商品が選びにくくなることです。そこでデジタルが簡単に各自にマッチした商品をピックアップし誘導していくシステムが必要で、今や難しいことではないかも知れません。パーソナライズスキンケアは多くのSKUを用意、在庫しておく必要があり、それ自体がメーカーとしてはリスクであり、好ましいことではないかも知れません。しかし、細分化されたニーズに応えることができる、多様化に適応したブランドが社会的に評価と支持を受け、生き残っていく時代が来た、と言えるかもしれません。
<参考>
・‘No better time than now’ for wellbeing and positive emotional marketing in beauty: Mintel
https://www.cosmeticsdesign-europe.com/Article/2020/05/12/Beauty-wellness-highly-relevant-during-COVID-19-says-Mintel
・学生たちの間で、SDGsがこれほどまでに認知されているのはワケがある
https://forbesjapan.com/articles/detail/37254
・’Maskne’: Why your face is breaking out under your mask and how to stop it
https://edition.cnn.com/2020/06/25/health/maskne-acne-covid-masks-wellness/index.html
・7 Skin-Care Trends We’re Predicting Will Be Big in 2021
https://www.allure.com/story/skin-care-product-market-trends-2021
・15 global beauty trends to watch in 2021: From CosmeticsDesign’s Editors
https://www.cosmeticsdesign-europe.com/Article/2020/12/16/Beauty-trends-2021-by-CosmeticsDesign-global-editors
・バンドエイド、多様な色合いのばんそうこう発売へ
https://www.cnn.co.jp/business/35155256.html
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