化粧品における「法定表示」とは~正しい表記法を解説します
- 2021.03.12
今回は、化粧品を開発・販売する際に欠かせない、法定表示の正しい表記についての解説~入門編です。
消費者に安全・安心して商品を選択してもらうために、義務付けられた記載項目を理解しましょう。
- 目次
- 1.はじめに
- 2.法定表示とは
- 3.法定表示で定められている記載項目~入門編
- 4.まとめ
はじめに
化粧品は消費者に対して、効果だけではなく “こんな自分になりたい”という想い描く夢を届ける商品です。そのため、化粧品パッケージのデザイン性へのこだわりは、一般消費財の中でも群を抜いています。豪華絢爛、シンプル、かわいらしいものなど、各ブランドのコンセプトや販路に応じて各社、工夫を凝らしています。
そのため化粧品の商品開発においてはパッケージデザインに意識が集中しがちですが、一方で、消費者が安全に、安心して商品選択できるための表示が法律で義務付けられていることを忘れてはなりません。
法定表示とは
化粧品における法定表示とは、化粧品の容器や化粧箱などに記載が必要と法律などで定められている記載が必須な内容を指します。薬機法をはじめ公正競争規約、景品表示法、PL法、消防法、高圧ガス保安法などの法律に基づいた表示を記載しなければなりません。
法定表示が定められている一番の理由としては、消費者の安全を守るためです。消費者が安全に商品選択をできるため、また、使用後に問題が発生した場合に速やかに問い合わせができるようにするため、表示内容が細かく定められています。
また、消費者に伝わりやすいように、記載する内容は明瞭に記載する必要があります。内容によっては文字のポイント数(サイズ)まで定められているものもあります。
表示内容に漏れがある、誤りがあるなどの理由で法定表示を違反した商品を発売した場合、販売者は消費者の安全を守るために製品の回収など行う必要も出てきます。法定表示の内容を理解して商品開発することは、非常に重要なのです。
法定表示で定められている記載項目~入門編
それでは、法定表示で定められている「パッケージに記載しなければならない項目」を解説します。
①製品の名称(販売名)
化粧品の販売を行うためには、製造販売元のある各都道府県の薬務課に「化粧品製造販売届」を行い、承認を得る必要があります。その際に「販売名」の申請が必要になります。
販売名に際してはローマ字のみの名称は不可、配合成分の記載は不可などのルールがあります。また、文字サイズ7ポイント以上(表示が困難な場合は4.5ポイント以上)で記載することが必要です。
*商品名は愛称(デザインの一部)と考えられるため、届出は不要です。
②内容量
容器や包装材料を除く、内容物の量を記載します。
③製造販売業者の氏名又は名称及び住所、お問い合わせ先
化粧品は化粧品製造販売業を持つ会社で製造を行う必要があります。製造販売業者の名称を記載し、住所は製造販売責任者がその業務を行う事務所の所在地を記載します。問い合わせ先は、一般消費者から問い合わせがあった場合、正確かつ速やかに応答できる連絡先を記載します。
④成分の名称
表示名称は、日本化粧品工業連合会の「化粧品の成分表示名称リスト」等を参照して記載する必要があります。配合量の多い順に記載が必要ですが、1%以下の成分に関しては順不同です。配合されている全ての成分の名称を表示することで、アレルギー反応を起こす可能性がある消費者は、成分の配合されている製品を避けることができます。
⑤製造番号又は製造記号
いつどこで作られた商品かを区別するために、商品には番号が振られています。これを製造番号(製造ロット)と呼びます。消費者などからの問い合わせがあった際に、製造ロットがわかるように、明確に記載する必要があります。
⑥使用期限
未開封の状態で3年以上品質が保持される化粧品については、使用期限を表示する必要はありません。それ以外の場合は、使用期限を記載する必要があります。
⑦使用上の注意
想定外の使用や誤った保管を防ぐことにより、危険を回避し、安全に製品を使用していただくための表示です。製品カテゴリーや配合成分に応じて、必要な記載項目が細かく定められています。また、直接容器、外装容器によって記載の内容も異なります。
参考:
厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/0000051963.pdf
⑧種類別名称
化粧品のカテゴリーを示すための名称です。種類別名称は、「化粧品の表示に関する公正競争規約施行規則 別表1」に定められている名称から選ぶ必要があります。
また、文字サイズ7ポイント以上(表示が困難な場合は4.5ポイント以上)で、枠囲み、括弧など目立たせて記載する必要があります。
⑨原産国名
化粧品の中身を製造した事業所の所在する国の名称を指します。
文字サイズ7ポイント以上(表示が困難な場合は4.5ポイント以上)で記載することが必要です。明らかに日本製であると認識される場合は省略することも可能です。
以上、一般的な内容をご紹介しました。製品の種類、外装仕様、容量などによって記載が必要になる内容は変動します。パッケージを決定する前に、関連する諸法規の内容を理解した上で、法定表示を正確に明記しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。法定表示は、消費者が安全に商品選択をするための大切な情報です。どんなに魅力的な商品ができたとしても、法定表示に不備があれば消費者に健康被害などの不利益をもたらします。化粧品を開発・販売する際には、法定表示を理解し、正しい表記を心がけましょう。
化粧品の商品開発のことなら、東洋新薬までお気軽にお問い合わせください。
東洋新薬は健康食品・化粧品業界を陰で支えるODEM(ODM&OEM)メーカーとして、世界の人々の『健康と美』への期待に『価値』で応えていくことをミッションとしています。 本サイトでは通販ビジネスにかかわるすべての皆様に様々な情報をお届けしています。
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