商品開発者必見!おすすめ市場調査ツール9選【2023-24年最新版】
- 2021.03.31
「もっと正確なライバルの売上がわかれば・・・」「市場規模を知りたい・・・」「ユーザーのニーズをつかみたい・・・」商品企画を進める中で、このような悩みを抱える方は多いと思います。この記事を読めば、その解決策が見つかるかもしれません!
現在、デジタル化に伴いさまざまなリサーチツールが普及しています。今回はその中でも「プロの通販マーケターが実務で使う」ツールを厳選して、ご紹介します。ヒット商品のアイデア出し、リサーチ時間の短縮、上司の説得資料作成などなど・・・マーケティング、商品開発業務で役に立つこと間違いなし。ぜひご確認ください!
記事監修:eコマースコンサルティング株式会社 代表取締役 石塚真識
*この記事は2023年11月に更新しました。
- 目次
- 1.【無料ツール編】
- 1-1.季節性の有無やライバルの特定に「Googleトレンド」
- 1-2.検索ボリュームで市場の競合性をキャッチ!「Googleキーワードプランナー」
- 1-3.商品への不満を炙り出す、レビュー抽出ツール「Amazon Reviews Downloader」
- 1-4.高度なテキストマイニングが無料で!?「KH Coder」
- 2.【有料ツール編】
- 2-1. Amazonの検索キーワード、ライバル商品の売上まで丸裸に「SellerSprite」
- 2-2.楽天の競合調査に使える「Nint Ecommerce」
- 2-3.最短2日でアンケートが実施できる「FastAsk」
- 2-4.Facebook、LINE、Yahoo・・・大手媒体やアドネットワークの出稿状況を把握できる「AdCroll」(アドクロール)
- 2-5.今売れている商品を、媒体ごと、動画広告の出稿状況で明らかに「動画広告分析Pro」
- 3.まとめ
【無料ツール編】
まずは無料ツールからご紹介します。
季節性の有無やライバルの特定に「Googleトレンド」
Googleが提供する検索トレンドの調査ツールです。
名前の通り、おおまかなトレンドを把握することができます。
使い方は簡単。検索窓に気になるキーワードを打ちこむだけ。
検索ボリュームは後述の「キーワードプランナー」でも確認できますが、「キーワードプランナー」はある程度広告を出稿していないと詳細データが利用できません。一方、「Googleトレンド」は、ログイン不要ですぐにデータを確認できます。
では、どんなシーンで利用するのでしょうか?
主に下記の使い方をオススメします。
①季節性の有無を確かめたい
②2つ以上のキーワードを比較したい(特にライバル商品の動向)
①季節性については、一例として「顔汗」を入れてみると、明らかに夏商材であることがわかります。
・これから開発する商品には季節性があるのか?
・あるならば、発売スケジュールはいつにすべきか?
・もしくは、季節性がない場合でも市場は右肩上がりなのか、シュリンクしているのか。
・直近で何か大きなニュースによりバズっていないか?
などの、大まかな傾向がわかります。
季節性があるトレンド
右肩上がりで「市場の盛り上がり」を連想させるトレンド
次の使い方は、「比較」です。
A社とB社、どちらをベンチマークすべきか決めかねているとします。商品名の検索ボリュームは、広告費とある程度の相関があります。「より多くの広告費を投資できている」ということは「その商品には売れる理由がある」ということでもあります。また、「商品名の認知度が高い」ということは「エンドユーザーが購入する際に比較されやすい商品である」と考えられます。
例として、「毛穴」と「たるみ」の比較画面をご覧ください。
2つ以上のキーワードを比較することでベンチマーク対象が明確になる
このように、あくまで「ざっくりと傾向が把握できる」に過ぎませんが、活用すれば「売れていない商品やブランドを仮想敵にしてしまい、見当違いの企画を立ち上げてしまう」といったミスを防ぐことができます。
検索ボリュームで市場の競合性をキャッチ!「Googleキーワードプランナー」
https://ads.google.com/intl/ja_jp/home/tools/keyword-planner/
傾向を掴むツール「Googleトレンド」に対し、「Googleキーワードプランナー」は、検索キーワードの詳細を見ることができます。マーケターで利用していない方はいないでしょうから、細かな使い方は割愛します。
今から7年ほど昔、リスティング広告とSEOしかなかった時代には「検索ボリュームのサイズ1万件以上」「CPC(クリック単価)が100円未満」が、ニッチなブルーオーシャンで狙い目とされていました。しかし、リスティング広告の競争が激化し、GoogleのSEOアップデートが起きた今、検索キーワードだけでおいしい市場を見つけることは難しくなっています。
むしろ、商品開発で役立つのは「サジェストキーワード」の方でしょう。たとえば「ヘアオイル」でキーワードを調べると「ヘアオイル いい匂い」などのサジェストワードが表示されます。ここから「匂いにとことんこだわったヘアオイル」という1つの訴求軸が見えてきます。検索キーワードは顧客の悩みであり、ニーズです。「消費者が商品に求める性能」と考えられるのです。
エンドユーザーが求める商品の性能は何か、「Googleキーワードプランナー」でチェックしてみましょう。
商品への不満を炙り出す、レビュー抽出ツール「Amazon Reviews Downloader」
https://chrome.google.com/webstore/detail/amazon-reviews-downloader/odgffkocgedigcjopmjgo
benngomikkd
商品を発売すると、必ずエンドユーザーから不満の声が上がります。もし、その不満を事前に知ることができたらどうでしょう?あらかじめ商品改良した上で、満足率の高い商品を作れますよね。
「でも一体、どうやれば?」答えは簡単です。「Amazon」や「楽天」「@cosme」「LIPS」など、レビューが集まるプラットフォームで競合商品のレビューをチェックすればよいのです。特に注目は「バッドレビュー」です。「グッドレビュー」はやらせや、ステルスマーケティングの可能性があるのでご注意ください。
例えば、カラートリートメントの商品に対して「爪や手が黒くなる」というバッドレビューがあるとします。そこから、「爪が黒くなりにくいカラートリートメントは作れないか?」もしくは「あらかじめ使い捨て手袋をセットにする?」などの対策を、事前に講じることができるのです。
ここではAmazonのレビューをダウンロードするツールを紹介しましたが、ネット上にはさまざまな「スクレイピング(データ収集)ツール」があります。うまく活用しましょう。
※スクレイピングを禁止するプラットフォームもありますので、利用規約にご注意ください。
Amazonのレビュー分析をAIが行う、SHULEXがリリースされました。こちらもご参照ください。
https://www.voc.ai/jp
高度なテキストマイニングが無料で!?「KH Coder」
商品開発の担当者、マーケターなら、大量の自由回答アンケートデータの前で、途方にくれたことが一度はあるはずです。そんなときは、無料のテキストマイニングツールを利用して、サクッと時短しましょう!
テキストマイニングは、大量のテキストを分析する技術です。これが無料で使えるとは、本当に良い時代になりました…。
頻出単語をランキング、グルーピングしてくれるため、主に商品開発のコンセプト(商品のキャッチコピーやタグラインなど)の考案や、施策品へのフィードバックの補助として役に立ちます。
*ユーザーローカル社が提供するAIテキストマイニングは、インストール不要、ブラウザベースで無料で利用できます。
ローカル環境にソフトをダウンロードしたくないという方は、こちらを利用してもよいでしょう。
https://textmining.userlocal.jp/
【有料ツール編】
ここからは有料ツールです。
Amazonの検索キーワード、ライバル商品の売上まで丸裸に「SellerSprite」
https://www.sellersprite.com/jp/
価格:98ドル/月
もし、あなたの商品がAmazonに置かれる可能性があるなら、このツールを使わない手はありません。Amazon内部の検索ボリュームだけでなく、ライバルの販売件数、ライバルが集客しているキーワードまで調査できてしまいます。機能が限定されるものの、無料トライアルも可能です。
楽天の競合調査に使える「Nint Ecommerce」
https://www.nint.jp/
価格:要問い合わせ
国内3大ECモール(楽天市場、amazon.co.jp、Yahoo!ショッピング)におけるジャンル・カテゴリー、ショップ、商品ごとの売上トレンド、ランキング広告出稿状況がわかるツールです。
モール内でのトレンド、売れている店舗、売れている製品のジャンルのシェアなどを把握できるだけでなく、市場調査にかける時間を短縮し、さまざまな確度から得られる情報を他部署にも共有することで、製品開発などに活かせるように設計されています。
特に、楽天の売上推定は難しいとされていますが、楽天のリサーチに優れています。こうしたツールではツールのデータと実際の数値が大きくかけ離れることも少なくありませんが、知人の楽天出店者複数名に聞いたところ、かなり実数値にも近いようです。
今回ご紹介する中では比較的高額なツールになりますので、楽天を本気で攻略したいという方にオススメです。
最短2日でアンケートが実施できる「FastAsk」
https://www.fast-ask.com/
価格:1.1万円~
・商品開発のためユーザーアンケートを行いたい。
・でも、発売まで時間が限られている。
・調査に費用をかけるのも難しい。
そんなとき心強いのが、最短2営業日で納品、最低料金1万円からアンケート調査できる「FastAsk」です。費用を抑えて、サクッとユーザーアンケートが実施できます。
Facebook、LINE、Yahoo・・・大手媒体やアドネットワークの出稿状況を把握できる「AdCroll」(アドクロール)
https://rooter.jp/product/adcrawl/
価格:1カテゴリあたり5万円(税抜)/月
「アドクロール」とは、インターネット上に出稿されるさまざまな広告クリエイティブをクラウド上で収集し、これまで困難だった他社の広告出稿戦略分析を可能とする、国内最大級のインターネット広告・アプリ広告クリエイティブデータベースです。
Facebook、Instagram、X(旧Twitter)、LINEなどの主要SNS媒体をはじめ、YDNやYouTube、各種アドネットワークの配信面となるニュース・ポータル系媒体、Webサイトはもちろん技術的に取得難易度の高いネイティブアプリなど、あらゆる媒体の広告クリエイティブをデータスクレイピングにより収集、データベース化しています。」(公式サイトより引用)
アドクロールの使い方は多岐に渡りますが、まずは「同じ広告枠内で一番広告を出している(≒売れている)商品が特定できる」。これだけでも大きなアドバンテージです。売れ筋商品をリストアップすれば、売れ行きのトレンドも把握できるでしょう。さらに、売れているライバルの過去の広告クリエイティブまでわかってしまいますので、自社商品がどんなキャッチコピーで、どんな性能で差別化すべきかも、すぐに特定できます。
通販の商品開発は、大部分が広告からの逆算です。デキるマーケターなら、これらの情報からより高い精度で、ヒット商品企画が可能になるでしょう。
今売れている商品を、媒体ごと、動画広告の出稿状況で明らかに「動画広告分析Pro」
https://dpro-lp.kashika-20mile.com/
価格:要問い合わせ
動画広告分析Proは、市場に出回る大量の広告データを収集・加工・整理し、分析に役立つ指標でお届けする動画広告のデータベースです。サービス開始2年で導入社数1400社を超え、多くの個人・法人が導入しています。
媒体ごとの”今売れている商材”を一目で把握し、過去のデータから次のトレンドを予測することもできます。市場の変化を見逃すことなく、データに基づいた広告戦略の立案を可能にします。再生回数やお気に入り順、ジャンル別に動画を分析することで、売れる商品企画の傾向を把握し、エンドユーザーに刺さる要素の抽出やアイデア創出の材料に。
現在は下記の媒体データが収集されています。
・TikTok版
・Pangle版
・YouTube版
・YouTubeShorts版
・Facebook版
・Instagram版
媒体ごとに比較することで、媒体の特性を活かした運用方法を探すことができます。また、広告動画だけではなく遷移先も紐づいているため、LP制作の分析にも活用できます。
まとめ
いかがでしょうか。本来ならツール内部のキャプチャをお見せしながら、実務での細かな使い方をご紹介したいところですが、著作権の都合もあり、ご紹介できるのはここまでです。
多くのツールには無料のトライアルが用意されています。まずはトライアルのアカウントを作成して、実務で使ってみましょう。あくまでもツールは情報源やきっかけに過ぎませんが、きっと日々のリサーチや企画作成を強力に効率化し、考える、正しく意思決定するための時間の確保につながるでしょう。
この記事を読んだあなたが、次に生み出すヒット商品はどんなものでしょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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