化粧品OEMとコンサルの違いとは?メリット・デメリットを解説
- 2022.09.05
近年、化粧品は多様化しており、その技術も最先端のものが求められています。そうした中、開発・製造に際して、より利便性や新たな知見を得るために、化粧品OEMメーカーに直接相談するのか、化粧品のコンサルティング会社を利用するのか、迷うところもあるのではないでしょうか。
そこで今回は、化粧品OEMメーカーに直接相談した場合と化粧品のコンサルティング会社を利用した場合の違いやメリット・デメリットをご紹介します。
それぞれの強みを理解し、化粧品事業を成功させる最適な選択とはなにかを検討しましょう。
化粧品のOEMと化粧品コンサルティングとは
化粧品OEMと化粧品コンサルティングはそれぞれどのような業務なのか、概要を確認しておきましょう。
●化粧品のOEMとは
化粧品のOEM業とは、「Original Equipment manufacturer」の名の通り、化粧品受託製造のことです。顧客からの依頼を受け、顧客ブランドの化粧品を工場等で製造します。
化粧品OEMメーカーの多くは、化粧品の製造を行うことができる「化粧品製造業許可」や、化粧品を日本国内の市場に流通させることのできる「化粧品製造販売業許可」を所持しています。
また、製造の前段階である企画や処方設計、研究開発から請け負うこともあります。
●化粧品のコンサルティングとは
化粧品のコンサルティング業とは、化粧品の開発・製造を行いたい顧客に対して、開発から販売までの化粧品作り全般において助言します。文字通り、業界や専門知識を持ってコンサルティングを行います。
コンサルティング内容の例として、処方開発や法規対応、安全性保証・有用性、OEM選定、ビジネス戦略立案、商品開発・ブランディング宣伝制作・広報、デジタルマーケティングのほか、国際ビジネス展開や販売スタッフ教育などを行うケースもあります。
なかには化粧品OEMと化粧品コンサルティングを両方行っているメーカーもあります。
化粧品OEMとコンサルの違い
化粧品OEMメーカーへ直接相談するのと、化粧品コンサルティング会社への依頼を検討する場合、自社に適しているのはどちらなのか知りたいものです。そこで、この二つの違いをご紹介します。
●製造を行うかどうか
大きな違いとしてとらえておく必要があるのが、「製造を行うかどうか」です。化粧品コンサルティング会社は基本的に製造を行いません。場合によっては、提携するOEMメーカーに依頼することができるケースがありますが、あくまで化粧品コンサルティング会社は助言やアドバイスのみの提供となります。
●化粧品OEMメーカーは製造以外を請け負うこともある
化粧品OEMメーカーは、製造専門というイメージが生じるかもしれませんが、実は製造だけではなく、企画や処方設計、研究開発といった製造の前段階で提案を行ったり、製造後の販売計画の手伝いを行うこともあります。コンサルティングに近い部分のあるメーカーもあるでしょう。近年はこのようにワンストップで対応する化粧品OEMメーカーが増えています。
化粧品OEMと化粧品コンサルに依頼するメリット・デメリット
では、化粧品OEMメーカーと化粧品コンサルティング会社を比較するために、さらに詳しい情報を探っていきましょう。それぞれに依頼したときのメリット・デメリットをご紹介します。
化粧品OEMメーカーに依頼するメリット・デメリット
【メリット】
・製造に関する許可が基本的に不要
化粧品を国内で製造・販売する場合、化粧品OEMメーカーが「化粧品製造業許可」や「化粧品製造販売業許可」を取得していれば、依頼する側の取得は基本的に必要ありません。
・専門知識や技術、工場・設備が不要
化粧品を開発・製造するには、製造に関する専門知識や技術が必要ですが、化粧品OEMメーカーに依頼するのであれば不要です。
また化粧品を製造する上で必要になる工場は、新設すると膨大なコストがかかります。維持に関しても同様です。化粧品OEMメーカーに依頼するのであれば、その工場や設備なしでオリジナル化粧品を作ることができるというのは大きなメリットといえます。
・開発から容器まで一括して依頼できることもある
先述の通り、化粧品OEMメーカーによっては開発から請け負っていることがあり、化粧品の中身(バルク)の製造のみならず、容器の調達まで合わせて行っていることもあります。その場合には一括で製造を任せられるメリットがあります。
【デメリット】
・販売に関する知見があるかはメーカーによる
化粧品OEMメーカーの多くは開発・製造に関する知見を持っているものの、販売や売上アップに関する知見まで持ち合わせているかどうかは化粧品OEMメーカーによって異なります。
・信頼の置けるメーカー選定が必要
化粧品OEMメーカーに製造を委託する場合、実際に製造をおこなっていなくても、その製造物に「製造業者として」又は「製造業者と誤認させるような」表示をしている販売元も製造責任を負います。責任の範囲はその都度変わりますが、任せても安心な信頼性の高い業者選定が求められます。また製造責任が問われるシーンで、真摯な対応をしてくれるところを選ぶことが重要です。
化粧品コンサルティング会社に依頼するメリット・デメリット
【メリット】
・新しいノウハウや視点を得られる
コンサルティングを受けるということは、今まで考えもしなかった知識やノウハウ・視点を即座に手に入れられるということです。
・売上アップも期待できる
化粧品を開発・製造・販売する目的は、ほとんどの場合、「より多くのユーザーに使ってもらうこと」ではないでしょうか。コンサルティングを受けることで、販売促進に関するノウハウなど売上アップも期待できます。
・法律に準拠した事業を展開できる
化粧品製造・販売では、薬機法などの法律に準拠することが重要です。コンサルティングでは、その法律に関する助言やサポートを受けられることが多いため、適正な事業の展開が期待できます。ただし、化粧品OEMメーカーであっても、薬機法などのサポートを行っている場合もあります。
【デメリット】
・製造は依頼できない
化粧品コンサルティング会社に良い企画やアイデアをもらっても、製造そのものは依頼できません。そのため、別途、化粧品OEMメーカーに委託する必要があります。コンサルティングとOEMの両方に依頼するのであれば、より多くのコストがかかることになります。
・コンサルティング料は一般的に高額
化粧品コンサルティングに限らず、一般的にコンサルティング料というのは高額になる傾向があります。より多くのコストをかけて慎重に開発・製造したい場合には、利用価値があるといえるでしょう。
・得意な分野に偏りがある
どの分野出身のコンサルタントかにより、知識に偏りがでてきます。そのためコンサルティング会社、あるいは一人のコンサルタントが全てを網羅していることは少ないので、依頼する場合は得意分野を把握しておくことが大切です。
このように、化粧品OEMメーカーと化粧品コンサルティング会社にはそれぞれメリットとデメリットがあります。また役割がそれぞれ異なる部分と共通する部分がありますので、自社にとって必要な業務はどのようなことなのかをしっかりと見極めることが肝心です。
提供するサービスの特性上、化粧品事業のフェーズによって、両者の利用価値が大きく変わる場合が大きい点にも注意したいところです。
一般的に、異業種から新しく化粧品事業に参入したい場合(気を付けるべき法律が分からない、とるべき戦略について提案が欲しい、など)は、化粧品コンサルティング会社に依頼するメリットが大きく、既に化粧品事業を行っている場合(新たにオリジナルブランドを立ち上げたい、利益率を上げたい、など)は、化粧品OEM会社に相談するメリットが大きくなる傾向があります。
まとめ
いかがでしょうか。化粧品OEMとコンサルティングの違いやメリット・デメリットをご紹介しました。自社の環境やニーズ、開発する化粧品に応じて適切な業者選定を行うのをおすすめします。
東洋新薬では、化粧品・コスメOEMの商品企画から製造はもちろん、薬事申請、有用性試験までトータルでサポートしています。
また、ものづくりの過程を写真やビデオなどのコンテンツとして記録、SNSプラットフォームに配信することも可能な、商品開発専用のオープンラボも渋谷に開設しました。
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お問い合わせやご相談はいつでも承っております。お気軽にお声がけください。
東洋新薬は健康食品・化粧品業界を陰で支えるODEM(ODM&OEM)メーカーとして、世界の人々の『健康と美』への期待に『価値』で応えていくことをミッションとしています。 本サイトでは通販ビジネスにかかわるすべての皆様に様々な情報をお届けしています。
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医薬部外品の商品開発を例に、化粧品・コスメのOEM製造の流れをまとめた資料です。お客様側とOEM側のそれぞれの対応や注意点などをご紹介します。
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